◆【ツアー日時】 2003年3月23日 快晴
◆【コース・タイム】
環状道路・駐車場=1時間40分=鳥越峠=30分=キリン峠〜<滑降>〜鳥越峠
〜<滑降>〜地獄谷方面=30分=鳥越峠〜<滑降>〜登山口
◆【正味歩行時間(滑走を除く)】 2時間40分

◆【詳細】
『ペンション ぴあんぴあの』で一夜を明かし朝の冷気を吸いに外へ出てみると、白く雪を抱いた大山が朝もや中に間近に霞んでみえる。
ここ大山でこんな形で朝、山頂を仰ぐのは初めてのことだが、これはこれで何だかとても新鮮になれるのは、やはりここも大自然の真っ只中に位置している証だろうか。
見上げた空は快晴、今日も昨日に続き、絶好の登山日和のようだ。
朝食を済ませそれぞれ身支度を整えたら、今日の登山口、奥大山・鍵掛峠近くの鳥越峠登山口へ向かう。
(今日のメンバーは、昨日のメンバーに昨夜合流した津山のスワローテール・ボーダー・白川さんを加えた計9名)
江府町から御机へ向かうようになると、正面に大山南壁や烏ヶ山が真っ白い姿を見せてくれる。やがて環状道路を走るようになり、奥大山スキー場を右手に見てもうしばらくブナ林帯を縫って進むと左右に駐車場のある登山口。
(鍵掛峠までは通行可、そのすぐ先にゲートあり、通行不可)
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環状道路脇駐車場
(下山時) |
今日はのっけからシール登高。鳥越峠までブナ林帯を縫って緩やかに高度を稼ぐ。右手の”白いカラス”がブナの向こうに見え隠れする。
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ブナ林帯 |
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徐々に傾斜はきつくなり、ずいぶん低くなったカラスが尾根に隠れ見えなくなると、峠に向けての最後の登り。
入れ替わるように正面やや左手にはキリン峠付近のきれいな雪原が見える。 ブナ林を行く
斜登高を何度か繰り返すとようやく傾斜は緩み、絶好のベース地、鳥越峠着。
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梢の彼方にキリン峠付近の雪原 |
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ベース・ポイントでくつろぐ |
西面を見上げると、登ってくる際にも見えていたキリン峠付近の絶好の斜面が・・・。
キリン峠まで登ると大山東面の素晴らしい景観が待っていた。
南壁と東壁にたっぷりと雪を張り付かせ、尖峰を真っ青な空に突き上げる様は、いかにも槍ヶ峰の名にふさわしい。
「これがあるから止められない。」
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キリン峠へ雪原を登る |
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槍ヶ峰 |
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烏ヶ山 |
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みんなでパシャッ! |
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振子山 |
少し先の小ピークまで登り、
「ここから待望の滑降」
と行きたかったが、出だしはかなりの急傾斜ということもあり、情けないけれど斜滑降。
上手い人はとっくに滑り、お昼の用意。中間あたりまで下ると少しは傾斜が緩むので、ようやくそれなりに滑れるようになり皆と合流。少し遅めの昼食となった。
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ジャンプ台製作中のモーグラー、米子の足立さん |
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津山の白川さん、広島の前川さんのボード |
昼食後、ビーコンやゾンデ棒、ジャンプ台で遊ぶ。(自身は見てただけ)
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ビーコンで”鬼”を探す植木氏 |
しばらくゆっくりしたら、地獄谷方面へ一本滑る。 地獄谷方面への滑降
ブナの大木を縫って滑るこの斜面、これまでに色々アドバイスしてもらった植木氏のお陰か、自分なりには殊のほか上手く滑れた気がした。
雪の状態もよかったようだが
「いつもこれくらい滑れれば気持ちいいだろうな」
と感じられた滑りだった。
(あくまで自己満足)
しかし、その分登り返しがきつい。どうしてこんなに違うのだろう。
しばらく喘ぐとようやく峠に戻る。
名残を惜しむかのように長居したら峠をあとにする。
下山時は植木氏より今回、最後のレッスンを受けながら下ってゆく。
雪の状態がずいぶん悪いのと、傾斜があまりないのでスキーが滑りにくく、下手くそにはとっても難儀なラストランだった。
ブナに激突しないよう注意しながら下り、傾斜がほとんどなくなりだすと環状道路を走る車が見えるようになる。
駐車場が見え出すと今回の山行は、おわり。
我々以外では単独行の人、一人だけにしか会わなかった静かな山行だった。
◆【編集後記】
今回の山行はペンション ぴあんぴあの B・Cツアーに参加したもの。
ペンションオーナー永登さん、中国地方唯一のTAJインストラクター植木庄司氏をはじめとしたバラエティーに富んだ参加者とともに、単独では踏み込みにくいこの時期の大山に足跡を残せ、当ツアー参加に大きな意義があった。
鳥越峠、兼ねがね一度訪れてみたいと考えていたが、実際は想像以上に静寂に包まれたとてもよいところで、思わぬ時期に、また思わぬ仲間と訪れることができ印象深いものとなった。
◆【ワン・ポイント・アドバイス】
キリン峠からの眺望はピカイチ。
鳥越峠からの最後のツリーラン、見事なブナに気を取られたり、傾斜も緩くなるからといって滑りの手を抜くとひどい目に遭う。(かつて、ブナに激突し大腿部骨折の事故あり)
余韻を楽しみながらも気を引き締めて最後まで滑ろう。
◆【前日、元谷方面へのツアーはこちら】
◆【画像一覧はこちら】
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