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登山口近くより笠の丸方面を望む |
◆【山行日時】 2002年9月29日 くもり一時晴れ
◆【コース・タイム】
駐車地点=10分=仙人滝コース・入口=25分=林道・登山口=7分=仙人滝
=20分=ほうらい岩=20分=笠の丸=13分=笠形山山頂
=10分=笠の丸=15分=笠形神社=22分=大鳥居・駐車場=8分=駐車地点
◆【正味歩行時間】 2時間30分
◆【詳細】
今日は、お盆の穂高山行以来、久しぶりに(あ)と一緒に近場の山に行くつもりだった。
ところが朝になってみると(あ)の体調が思わしくなく、結局、一人で出かけることになってしまった。
こちらのほうが楽しみにしていただけに、少し残念だ。
「ならば、どこにしようか・・・。」
悩んでも仕方ないので、元来、向かう予定だった播磨富士・笠形山に我が家からなら最もアプローチの近い市川町瀬加から登ることにした。
ここを起点とする場合、笠形神社を経由し山頂ピストンが一般的なコースだが、それではあまりに面白味に欠けると思い、仙人滝コースを登り笠形神社へ下るルートをとることにした。
仙人滝コースと笠形神社経由コースでは入、下山口が異なる為、車はそれぞれのほぼ同距離に位置する仙人滝コースへの分岐(標識あり)のすぐ山側、寺家公民館前の広場に駐車する。
まず、仙人滝コースへ向け、しばらく車道歩き。
仙人滝コース標識まで一旦下がり山側へ進むか、あるいは屋台庫のすぐ山側の道路を進む。
すぐに合流するので、そう距離に違いはない。
しばらくすると民家がなくなり正面に笠の丸方面が見えるようになると、やがて立派な金属製の門扉のあるコース入口に着く。
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仙人滝コース・入口 |
注意書き通り施錠を確認の上、林道を歩き出す。これまでのアスファルトの道よりは少しましだが、もうしばらくは面白くもない林道歩きだ。
よく整備されているのは地元の人が通行するせいだろうか。
車ででも充分通行可能な道だが、他所の我々にはいくら何でもあの立派な門扉を開けて通行することは出来ず、この際我慢しよう。
我慢と言えばもう一つ。厄介者のクモの巣だ。
今日、この道を歩くのは自分が始めてらしいことと、それとは別に前日、雨が降ったことが関係あるかどうかは解からないが、林道にクモの巣がたくさんあるので、むしろ、こちらの方の我慢のほうが大変だ。辺りは植林が多く日が差し込まないので薄暗く、下手に足元ばかりに気を取られていると、目に入りづらい大きなクモの巣の餌食になってしいそう。
四方をきょろきょろしながら進むと、下の林道が荒れたものに変わる。
ここからはさらに注意深く歩かなければならないが、もうしばらくの辛抱なので我慢しよう。
林道が突き当たると標識に従い右折。
ほんの少し下草を分け進むと、ようやく登山口だ。
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登山口 |
登山道を歩くようになると、
「やっぱ、少々傾斜はきつくてもこの方が歩きやすい。」
林道歩きの際、脇を流れていた沢音が再度聞こえ出すと間もなく仙人滝だ。
今年は夏が長く、9月になっても暑く、おまけになかなか雨も降らなかったが、ここ二、三日の雨で
「少しは水量が多いのでは・・」
と、期待も込めてこのコースを選んだところもあったが、わずかに流れる水に見事に裏切られた形となった。
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仙人滝 |
滝を後にし少し登り、笠形神社分岐を過ぎると植林帯をトラバース気味に進む。
登山路に岩が混じりだすと急登となる。
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笠形神社分岐 |
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岩の混じる登山路 |
自然林の広がる登山路をしばらく急登、ササがちらほら目につきだすと、やがて、ほうらい岩分岐。
尾根は目と鼻の先なので先を急がず是非、少し下ったところにあるほうらい岩に足を延ばしてみよう。
標識に従い少しばかり下ると絶景の広がるほうらい岩の上に出る。
小さな岩ながら上部の平らなこの岩の上からは、抜群の高度感で南面の眺望を提供してくれる。
腰を下ろし、だらりと足を投げ出すと眼下に広がる自然林に吸い込まれそうだ。
正面に播磨アルプスの異名を持つ高御位連山、少し右手に広峰山や書写山。
さらに、その彼方には家島諸島や小豆島までも。左手(東方)にはあいにく雲があり六甲連山や淡路までは見えないものの高度感とも相まった風景にしばし見とれる。
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ほうらい岩から遠望(遠景中央に高御位山) |
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ほうらい岩からの展望 |
分岐まで戻り、ほんの少し登れば尾根に出る。
雑木林の広がる尾根に出ると、登山路脇の足元にはくるぶしまでほどの背の低いササが広がり何ともいい雰囲気を醸し出す気持ちのいい道となる。
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東屋 |
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ササが現れると間もなく笠の丸 |
この辺りから笠の丸までは小さなアップダウンを何度か繰り返し進んで行く。
鹿ヶ原を通り抜けると、ほんのしばらくだが背丈のあるササの中を歩く。コース上では最も気持ちのいいところだ。
植林帯の薄暗い中を過ぎれば間もなくトイレや東屋が見え、笠形神社からのコースと合流、笠の丸に着く。
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笠の丸分岐 |
ようやく山頂を望めるここ、笠の丸だが、時折、八千代町側からガスが湧き、すぐそこの山頂の展望も思うに任せない。
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笠の丸から見る笠形山山頂 |
山頂には人影も確認でき気持ちは焦るが、天候の心配もあり少しゆっくりする。
ここまで来れば山頂へはそう大して時間はかからないからゆっくり歩けばいいのだが、あいにく、この尾根から展望は全くといっていいくらい得られないので、ついつい足早になる。
神崎町からのコースを左手から合わせると上り坂となり、山頂直下で短く急登すると山頂だ。
見通しはなかなかだが、千ガ峰はじめ北部の山々の頭はガスの中。
それでも、段ガ峰、千町ガ峰や黒尾山、三室山等、西方の山々は辛うじて確認できる。
ほうらい岩でも見たとおり南面の展望は素晴らしいので、こちらをじっくり見よう。臨海部、播磨工業地帯の煙突や瀬戸内に浮かぶ家島諸島、小豆島まで見える。
東方に見えるのは多紀連山だろうか。六甲、淡路まで見えれば文句なしだが、これだけ見えれば展望の山の面目躍如。
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山頂からガスのかかった千ガ峰を見る |
展望を楽しんだら下山する。
笠の丸までくると山頂方面は見納めだ。
ここからは笠形神社へ向けて下って行くが、しばらくは歩きにくい丸太で土留めを施した急坂を下る。丸太が濡れている場合などはスリップに注意が必要だ。
植林帯を抜けると南面が開け展望が開ける。
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急坂を下る |
急坂だがササ原も広がるので景色を楽しみながらゆっくり下ろう。スギ林に入り仙人滝への道を分けると、再度、展望の利くベンチのある場所に出る。
ベンチに座るも良し、ちょっと背伸びをしても良し。最後の展望を楽しもう。
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コース中最後の展望 |
ここからはこれまでとは一転、薄暗いスギ林を下るようになり、しばらくすると笠形神社に着く。
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笠形神社の大スギ |
境内を通り抜け、荒れた林道の急坂をしばらく下ると東屋もある最終駐車場。
コンクリート製の林道を歩くようになり、もう一つの東屋、休み堂からは林道をショートカットするような登山道を下る。
石畳の道を下るようになると笠形寺は近い。
笠形寺と過ぎ、アスファルトとなった林道を横切る。最後に地道をしばらく下ると大鳥居のある駐車場に出る。
今回の駐車地点、寺家公民館へはアスファルトの道をしばらく歩けばよい。
仙人滝コース、滝自体は水量に乏しく期待外れだったが、コース上には林道を除けば全体的に自然林が広がり、コース上にスギ、ヒノキ林があり鬱蒼とした感の笠形神社コースに較べればおすすめだ。
ただ、距離が少し長くなるので上りで利用するのに抵抗があるなら、下りで利用しよう。
詳細でも紹介したとおり、その際、是非、ほうらい岩の上に立って見よう。そこからの眺望は山頂からのそれよりも素晴らしく感じるはずだ。
笠形神社コースで山頂ピストンの場合、車を笠形神社の少し下方、二ツ目の東屋のある林道最奥まで乗り入れればかなり時間短縮できる。
◆笠形神社〜仙人滝のコース・データを見る
◆神崎町からのコース・データを見る
◆【笠形山の画像一覧はこちら】
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