◆【山行日時】 2005年2月20日 吹雪き

◆【詳細】
今日の目的は先週、四国・三嶺で非携行だったことにより肝を冷やされたアイゼンの有効性の再確認と、ブナの森から三ノ丸におけるコンパスを使っての歩行演習。
とんでもない荒天だったことを思えばこれらの実践には打って付けの天候だったといえば聞こえはいいが、現実は使用方法をしっかりマスターしていなければホワイトアウトに打ちのめされそうな山行だった。
ゲレンデ・トップからはいつもはツボ足だが、今日はあえてアイゼン装着し歩き出す。
外観は新雪だが、その下にはクラストした雪が隠れるのでアイゼンの効果は絶大。
急斜面や雪庇帯のトラバースも難なく過ごす。
ブナの森までくればアイゼン歩行の効果をつくづく感じつつ、お役ご免。
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ブナの森で |
シール歩行に切り替え、ここからはコンパスの出番。
とりあえず三ノ丸手前、県境が南へ折れ曲がる地点を目標にセット。
そこまで来れば再度セットし直し、鳥取側・展望所を目指す。お陰でぴったりそこに出ることが出来、もうしばらく歩くと三角屋根の避難小屋の赤屋根も見えてきた。
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三ノ丸避難小屋 |
凍てついた戸を足も使ってこじ開け、ようやく中へ。
もちろん、誰も居ず一人ゆっくりする。
しばらく休んだら三ノ丸・展望台へ。
目と鼻の先の距離だが、ここの歩行にも緊張感をもって歩かなければならない。
展望台で記念の写真を撮ったら(表題画像)コンパスを40度にセットし、何度も何度も確認しながらゆっくり滑りわさび谷のドロップ・ポイントへ。
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わさび谷ドロップ・ポイント |
(B標識のブナを確認し滑りだす) |
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コブから短く下り、コルから少し氷ノ山よりにあるB標識を確認し、再度方角も確認したらコンパスもこれでお役ご免。
滑り出しは極上の新雪で「これは最高!」と思いかけたのも束の間。
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幽玄のわさび谷 |
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沢芯に近付くに連れ、左右の尾根からと思われるデブリがうるさくなって来た。その上に昨日からの新雪が積もり、下手っぴなこちらは当然のように悪戦苦闘。
それでも何とか植林帯に到着。
植林に激突しないように慎重に滑り、しばらくののち見覚えのある谷筋へ下りる。
「あとは林道を滑るだけ。」
と思い滑り出すと、
「林道がない!」
去年の台風で流されたのだろうか。
少しツボ足で登り返し再び植林帯を短く滑ると、ようやくゲレンデを結ぶ林道脇の小堰堤に出た。
思い切って飛び降りると、林道に出た。
◆【ワン・ポイント・アドバイス】
荒天時、地形図、コンパスは必携です。
ブナの森〜三ノ丸、三ノ丸〜氷ノ山、『晴れれば天国だが、一転、ガスれば地獄を見る』。
時には早期に撤退する勇気も必要だ。
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