昨年秋、明神山を訪れると、以前は目にしなかった長い尾根を伝ってのルートが整備されていた。
他のルートはAからEまでのアルファベットを冠したルート名だが、なぜかここだけはそうではない大明神コース。
南から順に付けられたコース名の順序からすると、このコースはFコースでもよさそうなのだが、この際、そんなことはどうでもいいとして、夢やかた駐車場に車を置いたら車道を少し戻り、神元神社境内を奥へと進み右手の山中へと入る。
落ち葉の急坂をしばらく登り鉄塔のある箇所に出ると、右の肩に小明神を従えた明神山が迎えてくれる。
明剣岳まで上がれば右手に七種山塊も見渡せる。
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神元神社 |
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右手には七種山方面がよく見える |
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以降、尾根伝いに付けられたこのルートは左手や正面に明神山を見ながら歩け、知らず知らずにのうちに山頂が近づくのを体感しながら歩けるので、距離があることをあまり感じることはない。
雑木の尾根道のアップダウンや露岩歩き、岩場の巻き道などを慎重に歩きながら徐々に高度を稼ぎ、雑木の急坂を登りきると小明神の北方の尾根上に出る。
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地蔵岳、大明神、小明神 |
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小明神より見る明神山山頂部 |
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かすかな雪を見て小明神へ上がり、一旦下ったあと細くなった尾根を歩くと大明神の明神山山頂に着く。
展望抜群で瀬戸内の海は陽に照らされて赤く輝き、その輝きをさえぎるように家島諸島が浮かぶ。奥には小豆島や左彼方には淡路島の島影。もちろん高御位山もよく見えている。
臨海部に立つ煙突から出る煙は東へとなびいているものの、ここは風もなく穏やかそのもの。
唯一、見えにくいのは北部の山域。雪を頂いた後山や三室山、岡山の那岐連山は見えたものの氷ノ山は確認することはできなかった。
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小明神より歩いてきた大明神コースの尾根を俯瞰する |
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お正月の装いの山頂モニュメント |
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山頂より広畑、家島諸島方面 |
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光のあたる雪彦山の岩場 |
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注連(しめ)飾りされた大岩と黒尾山、三室山方面 |
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滑り坂 |
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下りはAコースを歩き、5合目からは最も大回りで歩くことになるAuコースを採ることにした。
このAuコースの名前の由来も、大明神コース同様、腑に落ちない。
Aの横に小文字があるのは自分なりに理解できるにしても、なぜそれが”u”なのかがよく分からない。
ここでも、そんなことはどうでもいいので足元に気を付けながら歩く。
このルートは分岐直下と三つコブ岩の三ツ岩岳直下にとんでもない急坂があるので特に慎重に歩く必要があるが、他では時折顔を見せる山頂を見ながらのんびり歩ける。
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三ツ岩から明神山を振り返り見る |
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ゴジラの背から見上げる明神山、地蔵岳 |
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鉄塔脇を通過し『自然学習の森』からは雪ほどにも積もった落ち葉を踏んで歩く。下山口は駐車場そば、コテージの脇だ。
結局、”u”の意味を見出すことなく下山した。(もちろん今も、その由来は分かっていない) |