〜ある本との出合い〜
そもそも何故海外競馬にはまったかというと、ある本との出会いがありました。
その本との出会いが私に世界の競馬場めぐりをもたらしたと言っても過言ではありません。
それは「紳士は競馬がお好き」という本です。内容は著者が、海外の競馬場で3連単100万馬券を当てるのを目標にヨーロッパのいろいろな競馬場を渡り歩き武者修行するという話です。その頃(1999年)は日本では3連単はおろか3連服も発売されてなかったのですがヨーロッパでは盛んに3連単馬券が売られていました。日本では今でこそ3連単100万馬券は頻繁にでていますが、3蓮単発売以前では、100万馬券など夢のまた夢でした。そんな馬券が海外で買えると思うと胸が高鳴りました。もし的中したら、すごいことになる。海外旅行中に100万馬券をゲットできたら、旅のグレードがグンと上がること間違いなし。高級ホテルに泊まり、ムーランルージュでワインを飲みながらショーを楽しみ、知り合ったセレブと夜明けのコーヒーを共にするなんてことが可能になる。まさに夢だ。
いやいや、そんなことが夢ではないですが競馬をする人間として100万馬券を的中すること自体に夢があります。なので、これを読んだときは興奮しました。
それと私は競馬場の雰囲気がとても好きで、競馬場に出向く時は、毎回、どこかのコンサート会場に向かうようなウキウキした気分になるのでした。なのでヨーロッパの競馬場を次から次へと武者修行していく風景を思い浮かべるとウキウキした気持ちが込み上げてきました。
ブローニュの森の側にたたずむロンシャン競馬場。(ここは私の憧れの競馬場です)
この競馬場で競馬観戦できたら最高だろうな。(間違いない)
シャンティ競馬場。ここはお城の中に競馬場があるという。(大阪城の境内に競馬場があるような感じ?)
そんな中で「そのまま〜」なんて日本語を叫びながら観戦したらどんだけ楽しそうなんだ。想像しただけで、笑いが込み上げてくる。
これを読み終わった後、私はヨーローパの競馬場に行くことに魅せられていました。
何が何でも一回行ってみたい。
ロンシャン競馬場で「差せ〜」もしくは「そのままー」を叫んでみたい。
このとき、私には時間がたくさんありました。なにしろ、無職で次の仕事も全く見当がついてない状況でした。(ぱっと羽を伸ばすかしないとやってられないぜ)
なので、思い立ったが吉日、すぐにヨーロッパ旅行を決断したのでした。
それからはヨーロッパの競馬場めぐりのスケジュールを立てることに没頭しました。やりたことが大好きな競馬ということで熱が入ります。ヨーロッパに行ったことがないので知識は少ないのですが、この旅行計画を立てるのが強烈に面白かったです。行ったことの無い地に思いを馳せることが旅行の楽しみでもありますね。特別な時間でした。
このころ、エルコンドルパサの海外遠征の話が出ており数ヶ月後にフランスの競馬場で出会うことになるのでした。