If ・・・(もしも)
  3章 番外編 2人とフタリ4





震える水都を支えると相沢はささやくように言った。

「ん?どうして欲しい。水都先生、
私はお前の言うことは何でも聞くといったはずだ。」

「うっ」

それだけで感じてしまったのか水都は体の奥から湧き上がってくる熱にうなされるように
体をよじり声を上げた
体の奥が疼いて疼いて仕方がなかった。

自身で何とかしようと伸ばした手は相沢によって掴まれた。
水都は相沢を睨みつけた。

「なかなか強情だな。」

相沢はその手をひねり上げると冷たい機器の上に縫いとめた。
カチンと響く音がして水都はその時になって自分の腕が固定されたことに
気づいた。

「相沢・・・!!」

低い唸り声をあげたが相沢は嬉しそうに笑っていた。
水都はまだ自由の利く足で蹴り上げようとしたが、それは急激に
湧き上がってきた刺激によって微かに動いただけだった。
相沢はその隙を逃さず足にも枷を施した。

イッキに上がってくる欲情に吐精感をやり過ごせない。

「ああっああああ・・。」

水都はまるで狂ったように叫び声をあげて全身を震わせた。
そうして体を弛緩させた。

「なんだ、イッてしまったのか?」

相沢はまるで他人事のようにそういうと
まだ小刻みに震える水都の下半身に相沢は触れた。

「あっ、」

「イッタばかりなのにもうこんなに感じてる。」

相沢は指を滑らせながら水都の下半身に触れた。
そこはぐっしょりと濡れていた。

「悪い子だな、こんなに洩らして・・。」

「媚薬のせいだろう。こんなもので私が落ちると思っているのか?」

水都はそれでも冷ややかな瞳で相沢を見ていた。

「その状況でもまだ余裕があるとは流石だな、
それとも虚勢をはっているだけか?」

優しい言葉とは裏腹に相沢の指は水都の体に食い込んだ。


「うっ、」

薬のせいで今の水都は何もされても感じてしまう。

相沢はせせら笑いながら水都のスーツに手をかけた。
相沢は水都の服を剥ぎながら噛むように体中に後を残していった。
吸われるたびに水都はのけぞり喉をかき鳴らす。

相沢はスーツを全て脱がす事はしなかった。水都を鎖で繋げていた事
もあるがわざと中途半端のままにさせた。
すっかり乱されたスーツに水都は体のうちから湧き上がる怒りと
快楽に震えていた。
もともと「水都」は「真一郎」とは違い几帳面でボタン一つ欠ける
ることも許されないほどの完璧主義者だ。

この状況は耐えられない屈辱だろう。
逆に相沢は自分の心が征服感で満たされていくのを感じていた。

「やめろ、」

「本当にやめていいのか?」

相沢は水都を放り投げるように放した。
ジャリンと鉄の鎖が床に響く。

「あ・・いざわ・・。」

うっすらと汗なのか涙なのかわからないものが頬を流れ落ちた。
負けた、などとは思わない。だが、感情とは裏腹に相沢に
慣らされた体は相沢を求めていた。
体のオクが熱い。欲しい。相沢が欲しい。

水都は足を引き攣らせた。もう何もかもが限界だった。

「・・早く、入れろ、」

認めた瞬間今までの事などどうでもいいような気がした。
相沢を睨みつけると楽しそうに笑っていた。
相沢が征服欲・独占欲に搔き立てられているのだろうことは容易に察しがついた。
相沢は水都と同じ穴の狢だ。

「まだ焦らすつもりか、」

「そうして欲しいのか。だったらもっと焦らしてやってもいいんだぞ、」

相沢がそっとそこに触れただけで水都はまたイッてしまった。
だが2度もイッた後だと言うのに一向に熱は引かなかった。
寧ろ今まで以上に体のオクが熱くなる。こんな刺激じゃ駄目だ。
もっともっと欲しい・・。相沢が欲しい。

相沢は水都の背後から体を重ねた。

「真一郎、私が憎いか?」

「ああ、殺したいほどだ。」

「私もだ。お前を殺してしまいたいほど憎い。」

相沢は水都の腰に手をかけると慣らすこともせずそこに高ぶりを押し付けた。
期待と恐怖で水都の体が悲鳴を上げる。

「そんなに欲しいのか?」

「あああっ。あああ・・。」

水都は狂ってしまいそうなほどの感覚に頭を体を大きく揺さぶった。
そのたびに鎖が音を立てる。

「そうか、」

相沢は嬉しそうに機械の高さを調節し両手でそこを押し広げた。
水都はお尻を突き出すような格好にされたが羞恥を感じている間もなく
相沢が侵入してきた。

「ああああっ・・。」

絶叫を上げながら襲ってくる痛みと快楽に酔いしれる。
水都の声は悲鳴を帯びながら笑いを含んでいった。

相沢に蹂躙されていると言うのになぜこんなに快楽を覚えてしまうのか
水都にはわからなかった。

「もっと私を狂わせろ、」

「望みどおり狂わせてやろう、」

相沢はトントンと2人の体が馴染むように軽くバウンドを繰り返し水都の最奥までたどり着くと
水都の体を壊れるほどに抱きしめた。




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