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二人で

 




     
オレが部屋風呂から上がったら藤守のやつがベットに座って一人百面相を
やっていた。
 
 
藤守はため息をついていたと思ったら、今度は真っ赤になったり、
そうかと思ったらダメダメって小声で怒ってみたり、
あまりに面白かったんで
オレは藤守に気づかれねえようにそっと様子を見てた。
 
これってらんと会話してるんだよな?
 
でも藤守のやつが「だからどうしてそうなるんだ〜!!」って
顔中真っ赤にさせて叫んだ瞬間あまりに面白すぎてオレは
思わず噴出しちまってた。

それで藤守にオレの存在に気づかれちまったんだけど・・・。
うううう〜藤守のやつすげえ形相でオレのこと睨んでる。
 
「わりい〜。別に覗き見したわけじゃないんだぜ?」
 
藤守のパンチが飛んでくる前にオレはとりあえず謝っちまうことに
した。けど藤守のやつさっぱりわからないってかんじでキョトンとした
顔をしてる。
 
「なに?羽柴?なんで謝るの?」
 
「えっと何でって・・・あれ?藤守、らんと話してたんじゃねえの?」
 
「違うよ。」
 
 
てことは、さっきの百面相はなんだったんだって思ってると
じっとオレを睨む藤守と目が合った。
 
藤守なんかオレ怖いんですけど!?
 
とにかくオレはまだ明日の準備ができてなかった事を思い出して荷造りに
取り掛かった。ひょっとしたらあの藤守の視線も早く準備しろっていう
オレへのプレッシャーかもしれねえしな。
 
ああ。明日の準備っていうのだな、祭に誘われて春休み
祭のばあちゃんちに泊まりにいくんでその準備なんだ。
 
毎年の恒例みてえになってたんだけど昨年は仕事の都合
でいけなかったから。
したら今年は絶対直くんとおいでねって直々に手紙までもらっちまって。

でも嬉しいよな。祭のばあちゃんは
オレにも藤守にも孫の祭と同じように接してくれるんだぜ。
 
そんな事を考えながら支度してると妙に背中に視線を感じて
オレが何気に振り向いたら、やっぱり藤守のやつと目が合って。
 
でも今度は怒ってるかんじじゃなくて、悩んでるってかんじだ。
ため息なんかついたりして・・・
う〜ん、オレなんか藤守にやったっけ?
 
考えてみても思い当たるふしもなくて、オレは仕方なしに
藤守が腰掛けてるベットの横に座ってみた。
 
けどいつもみてえに、警戒した様子もないんだよなあ。
 
「藤守どうかしたのか?」
 
「どうもしないよ。」
 
「じゃあオレの顔になんかついてる?さっきからずっとオレの
事意識してんだろ。それともオレのことが好きすぎて目が離せ
ねえとか?」
 
 いつもだったら、『そんなわけあるか〜』なんていいながら藤守のパンチ
が飛んで来る所なんだけど・・・。
 
「藤守?」
 
やっぱ変だよな。
藤守は顔を真っ赤にして困ったような顔をしてるだけだった。
 
これってオレに何か話したいけど打ち明けられないってそういう状況だよな?
オレは藤守の肩をそっと抱き寄せた。
 
「藤守お前オレに何か隠してねえ?話したいことあるんだろ。」
 
藤守はさっきまでオレをじろじろ見てたくせに今度は目を彷徨わせた。

やっぱりそうなんだな〜て思うとオレは優しく語りかえるように言った。
 
「言ってみろよ。聞いてやるから。」
 
優しく即すと藤守は思い切ったようにオレの顔を見て口をあけようとしたん
今度は真っ赤な顔をしてやっぱり戸惑って口を閉じた。
なんだよ。その反応は。
まるで初めてHした時の様なうぶい反応にオレの方が
ドキドキしたって。
っていうよりめっちゃ気になるんだけど。
 
「ほら、藤守・・・」
 
オレがもう1度即すといきなり藤守はオレの体を突き飛ばした。
 
「痛えなって・・・藤守いきなり何すんだよ。」
 
「あああ〜もうじれったいたらありゃしないんだから」
 
「ってひょっとしてらん?」

「そうだよ。僕はらんだから絶対触らないでよね。」

まるでオレを害虫のように言うと
 らんは早口で話しだした。
 
「あんたあした誕生日でしょ?ナオず〜っとあんたの誕生日プレゼント
なんにするか迷ってて・・・それで・・・あんなことやこんなことを・・・。
ってナオのバカ話はまだ・・おわ・・って・・い に。」
 
「もう、らんのバカ バカ バカ!!」
 
藤守は真っ赤な顔をしてらんに怒鳴ってるけど、
途切れ途切れになった話からでも大体の事はわかった。
 
そっかそっか。そんな事考えてくれてたんだ。
そう思うとオレは嬉しくて、嬉しくて。
すると藤守のやついきなり神妙な顔つきになった。
 
「ごめんね。羽柴。オレ羽柴から誕生日にすげえいいもの貰っちゃったのに
何も返せなくて・・・。」
 
「いいよ。そんな事、気にするなって。
そんなに藤守が悩んでくれたなんてそれだけですげえ嬉しいんだぜ。
それにオレは誕生日を藤守と一緒に過ごせるだけでいいんだから。」
 
「でも・・」

そんな事を言いながら、でもオレはちょっと悪巧みを考えてた。
だってそんなにオレのために考えてくれてたならやっぱ貰える
もんは頂いておかねえとだろ?
 
「じゃあさ、藤守にお願いがあるんだけど。」
 
「お願いって?」
 
「明日誕生日のオレへのプレゼントにさ、オレの願いを叶えてくれね
えかな。」
 
「オレにできる事?」

ああ、藤守にしか出来ねえ事だからな
 
オレが藤守の耳元でそれをつぶやくと藤守のやつ一瞬で首まで
真っ赤にした。
 
「そんなこと出来るわけないだろ!!」
 
それでもいつもの拳が飛んできこないのはやっぱりオレの誕生日だから
だよな?
 
「できる事ならやってくれるっていっただろ?」
 
オレが意地悪くいうと藤守のやつうう〜って言葉を詰まらせてた。
いい感じ?もう一押しってかんじだ!!
 
「オレ一人でそんな事・・・」
 
「だったらオレもするっていったら?」
 
オレは藤守から離れて自分のベットに座るとズボンを緩めた。
それをみた藤守が目のやりどころに困ってうつむく。
 
「藤守目をそらすなって。ほら・・・オレもするからナオも見せてくれよ。」
 
オレが自分のものを取り出すとようやく藤守も重い腰を上げたかと思ったら
オレの傍に来てオレのものに手を添えてきた。
 
「ナオ?」
 
「バカ バカ くうちゃんのバカ!!二人で一緒にいるのに、一人ですることなんて
ないだろ。」
 
涙目になって訴える藤守が可愛くて愛しくてオレはそのまま藤守をベットに
押し付けていた。
 
「すげえ嬉しい。藤守の方から誘ってくれるなんて・・。」
 
「だれが・・・誘ってるって。そっそんなわけがないだろ!!」
 
「違うのか?」
 
むきになって違うと首を振った藤守の手を掴むとオレは藤守のものを
握らせた。
 
「なら一人でやって見せろよ。」
 
「やっ・・」
 
藤守のそこはズボンの上からでもわかるぐらいもう硬さを帯びていて
ナオの手にオレの手を重ねるとそこを撫で回すように押し付けた。
 
「ナオはこうやっていつも右手でするの?」
 
「ちがっ・・・」
 
「じゃあどうやってするのか教えてくれよ。」
 
逃がさないように後ろから羽交い絞めにすると藤守のやつ嗚咽しはじめて、
オレの手を両手で握り返してきた。
 
「ナオ?」
 
腕を解くと藤守のやつ今度は自分からオレ首に腕を回してきて・・・
蚊の鳴くような声だったけど『抱いて・・・』って言ったんだ。
 
「藤守!!」
 
オレは我慢が出来なくなって藤守から服を剥ぎ取ると胸に吸い付いた。
 
「やあ。そこは・・・や」
 
藤守の一番感じる場所を舌で吸い付いて甘噛みすると
藤守の声が甘さをおびた。
 
「や・・・ダメだって・・いってるのに・・・」
 
「抱いてっていったのは藤守だろ?」
 
首を振ってやり過ごそうとしてるみてえだけどそんなの逆効果だって。
オレは右手でもう片方の胸を摘んで左手を藤守自身に添えると
藤守の体は電流が走ったように波うって呼吸が乱れた。
 
「くうちゃんそんないっぺんに触っちゃあああ・・」
 
「藤守そんなにいい?もっとオレに抱いて欲しい?」
 
オレが「抱いて欲しい」を強調すると恥ずかしいかったのか
藤守のそこがビクンと跳ねた。
 
「ダメいっちゃうう。くうちゃんダメ・・。」
 
 
まもなく藤守は体を震わせながらオレの手の中に吐精した。
その余韻も終わらぬうちにオレは藤守の腰を大きく持ち上げた。
 
「や・・・なんでこんなカッコヤダって!!」
 
文句を言ってるけど藤守はさっきいったばかりだってのにもう
反応させていて・・。
 
「正直じゃねよな。藤守こっちもこんなになってるって。」
 
オレが後ろから指を挿しいれると狭かった入り口とは裏腹に
中はとけそうに熱かった。そしてオレの指を呑み込んだそこは
キュウっとしまってオレの下半身がはやく藤守と一つになりたくて
疼きだす。
 
こんな藤守の姿を見せ付けられてこれ以上我慢できねえって。
 
オレは後ろから覆いかぶさると藤守の腰を高く持ち上げオレ自身を
押し当てた。
 
「あああっ・・・やあああ」
 
押しつぶしたような声のあと、感じまくってる声がして・・・ってオレはあまりに
藤守の中が気持ちよすぎて飛びそうになって、それを堪えるために
中ぶらりの所でとめた。
 
 
「やあああ、なんで・・そんな所で。」
 
じれったいのか藤守のやつ自分から腰を動かそうとしてる。
こんな乱れた藤守をみたのはオレは初めてでめちゃくちゃ嬉しくて
今にも動かしたくなる衝動を抑えて藤守自身を掴んだ。
 
「藤守感じてる?いいんだろ?」
 
藤守は体を震わせながらこくんとうなづいた。
 
「くぅちゃんもう・・・もうオレ・・」
 
「ナオ行きそうか?・・・じゃあ一緒にいこう。」
 
オレはもう1度穿つと大きく腰を送った。
 
「くうちゃん・・・!!」
 
「ナオ!!」
 
お互いこれ以上ないほどに深く繋がった時オレと藤守は同時に行ってた。
二人でベットに転がるように横になると荒い息を吐いてオレはすげえ満ち足りた
気持ちになってた。

「藤守から誘ってくれるなんて・・。」
 
「誘うってだから・・・あれは・・・」
 
まだ反抗しようとする藤守がなんだか可愛くてオレは笑った。
 
「何が可笑しいんだよ。」
 
むくれて見せる藤守だけど、そんな姿も恥ずかしがってるようにしか
見えねえっての。
 
すると藤守のやつ今度は黙り込んじまって・・・。
 
 
 
まだ恥ずかしがってんのかと思ってオレが「藤守?」って後ろから
抱き寄せたらそっとオレの手を握ってきたんだ。
 
「あ・・・あのね。くうちゃん・・・・」
 
心の中で3 2 1のカウントがしたあと時計が12時を指してボ〜ンと音が
響いた。
 
「羽柴お誕生日おめでとう。ごめんね。オレ何もプレゼントなくて・・。」
 
「なに言ってんだよ。オレ充分貰ったって。こんなプレゼントなら
毎年だって歓迎するからな。」
 
オレはてっきり藤守からパンチが飛んでくるかと思ったんだけど藤守のやつ
満面の笑みでいったんだ。
 
「うん。来年も再来年もずっと一緒に過ごせたらいいね。」
 
感極まって涙が出そうになったって。
 
「当たりまえだろ。ずっとずっと一生一緒だろ。」
 
オレがそういうとずくんとオレ自身がまた成長して、その瞬間藤守の中もまた
熱さを帯びた。ってオレたちまだ繋がったままだったんだ。
 
「なあナオもう1回しようか?」
 
「な なに考えてんだよ。明日は祭ちゃんの実家に行くんだよ。起きられなく
なっちゃうだろ。」
 
「大丈夫だって。」
 
いつもの事だろ?ってオレがいうと今度こそ藤守からパンチが飛んできた。
ハハハ 調子乗りすぎってやつ?でもそのパンチがいつもより甘く
かんじたのはHの後だからじゃねえよな。



結局オレたちはそのまま第2ラウンドに突入してそのまま眠っちまって、
朝オレも藤守も祭に起こされるまで寝てたんだよな。


もちろん祭ご自慢の恥ずかしい写真を取られてってのは言うまでもない。




何とか空の誕生日間に合った〜ぜえはああっ!!
夜とらんも(らんはちょこっとだけ登場したけど)登場させたかったけど
断念。とにかく空お誕生日おめでとう!!直君とお幸せに〜!!