水分を補給
上杉謙信は大酒のために命を縮めたのだが、一度に大量のアルコールを飲むと脱水のため血液濃縮が
起こり危険だ。この血液濃縮は大酒家だけではなく、普通の人にも起こる。それは暑い夏場だ。
汗が出て水分補給をしないと血液濃縮が起こる。言わば血液がどろどろした状態になり血液の流れが 悪くなって血管がつまりやすくなるのだ。そのため、特に高齢者では脳梗塞や心筋梗塞が起こりやすく なる。そこで、汗をかいたら水分補給をすることが大切となる。何だ、水をのむだけか、と馬鹿にして はいけない。時には、薬をのむよりも重要な場合がある。また、高齢者では水分が不足していても、の どのかわきを訴えないことがあるので注意してあげることが大切だ。よほど大量の発汗があった場合は 水と一緒に塩分もとる必要があるが、普通は水だけで十分だ。お茶の場合はうすいお茶にする。濃い目 のお茶は利尿作用のためにかえって脱水傾向を助長するからだ。入浴の場合も血液濃縮が起こるので、 風呂上り、または風呂に入る前に水分をとることが大切。
暑い時は可能であれば野外での活動をひかえる
また、日中の日差しの強い時は、一般の人は運動をさけること。脳梗塞だけではなく、脳出血も起こ
る。かんかん照りの時に洗車をしていて、脳出血を起こしたケースもある。
ビタミンB1をとることが大切
汗をかくと水分も失われるが、ビタミンB1も失われる。ビタミンB1が不足すると体がだるくなる。
疲労回復のためと思って甘いものや炭水化物だけをとると、ビタミンB1がさらに消費されて体がよけ
いにだるくなるという悪循環になるので、必ずビタミンB1をとるようにする。ビタミンB1はウナギ、
豚肉、大豆、麦飯、玄米に多く含まれる。暑い盛りの土用のうしの日にウナギを食べるのは、昔の人の
知恵だが、ウナギにはビタミンB1が多いので合理的だ。言い伝えには迷信も多いが、ビタミンB1など
知らなかったのにウナギが疲労回復になることを経験的に見抜いた昔の人の知恵は馬鹿にならない。面
倒くさい人はビタミンB1の薬をのむのが手っ取り早い。ビタミンB1は脳の働きを活発にするので、暑
くて集中力が低下する時には必須のビタミンだ。
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