若林通信

院長からのお知らせや、連載の解説など書いています
 2005年4月8日(金)
 紫式部(ミセス4月号)を読まれた方へ

  脳腫瘍といえば頭痛・嘔吐が思い浮かぶでしょうが、目に関係する症状を呈することも多いのです。下垂体腫瘍では両耳側半盲といって左右両眼ともに外側のものが見えにくくなります。頭の後ろの方に腫瘍ができると、両眼とも腫瘍のできた側と反対側のものが見えにくくなります。右の脳の後方にできた場合は左半分が、左の脳の後方にできた場合は右半分が見えにくくなるという具合です。また、急に視力が悪くなってきた時は要注意です。脳腫瘍以外でも緑内障や糖尿病網膜症、高血圧による眼底出血などでも視力が低下します。また、物が二重に見えるという症状(複視)があれば、脳腫瘍をはじめとして脳の異常が疑われるので、必ず精密検査を受けなければいけません。目は心の窓と言いますが、脳の病気を見る窓でもあるわけです。






ライン