2004年(平成16年5月〜9月 
 日野町のシンボル綿向山(1,110m)の五合目小屋が、住民グループ 綿向山を愛する会(通称WAK)の手により、26年ぶりに改修しました。去る10月11日の完成式には約40人が集まり、絶好のお天気に恵まれ遠く琵琶湖や比良山系を望む展望の中、真新しい小屋の門出を祝いました。
 五合目小屋は、広さ12平方メートルほどの無人小屋です。表参道コースの半ばにあり、1978年(昭和53年)町内の青年会「西大路ユースクラブ」が、山の安全を祈り、森林組合の作業小屋を登山者用に改修しました。緊急時の避難小屋として活用される一方、長年の風雪で老朽化が進み、近年多くの登山者から改修を求める声が上がっていました。
 綿向山を愛する会は、綿向山山系の環境保全の一環として、今日まで登山道や山小屋の整備を手掛けてきており、愈々五合目小屋の改修を、今年の5月から工事に着手したところです。週末や休日を中心に5カ月間(37日)、延べ217人の会員が作業に参加。林道が通じる三合目付近から、スギ・ヒノキの製材や建設資材を担いで山道を登り、改修作業に従事してきました。
 完成した小屋は、改修前とほぼ同じ大きさ。以前の小屋を飾った「若い力」と書かれたプレートを壁に掲げ、入り口にテラスを設けて鐘をつり下げた。鐘は、小屋を建てた若者たちの夢を咲かせ続けようと、「夢咲の鐘」と名付けました。
 この小屋は、地権者である綿向生産森林組合さんのご理解の元に、全て会員の手によるボランティアと一般の皆様方に協賛金を募り改修されました。
今後は、「悪天候時の避難小屋として、また天気の良い時は、絶好の展望を楽しむ休憩所として」小屋のルールを守り、末永く大事に利用してもらうことを願っております。
             
完成までの工事写真