6日目

 Idaho Falls - US-20 - CRATERS OF THE MOON NM - US-20 - I-84 - La Grande,OR

 98年7月8日(前編) 

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  ==== 黒い悪魔の園 ====

 今日は、西への移動日・兼・CRATERS OF THE MOON National Monumentへの訪問日です。 
 この町Idaho Fallsは、中心部を除けばどこもかしこも同じような田園風景で、あまりに同じような家が並んでいるから、ここに住んでいる人でも自分の家が分からなくなったりするのではないかと、変なことを考えてしまいました。(^^;)



US-20 WEST

 しばらくUS-20を走っていると、だんだんネバダ州に似た、乾燥した草原と遠くに見える茶色の山々という景色になっていきます。 こういう景色は僕は好きです。(^_^) でも、ネバダよりはいくぶん緑が多いです。


 この道は、ひたすら単調です。この途中に、Arcoという町があるのですが、ここは自由世界で初めて原子力発電が実用化された町ということで、道沿いにそれを記念する看板が建っていました。 


Arcoの町にて

 この"ATOMS FOR PEACE"と銘打った看板によると、この町の近くに設けられた原子力発電所からの電力によって、1955年に町の灯がともされたということです。


 そういえば、ここを走る前に地図を眺めていたとき、この町の近くに Atomic Cityなる地名があることに気が付きました。ただの田舎の集落だろうにずいぶん大仰な名前だと思いましたが、これで納得しました。このAtomic Cityに原子力発電所があるのでしょうか。

 US-20が上り坂になってきたな、と思った頃にCRATERS OF THE MOON NMに到着しました。
 まず最初に現れるビューポイントに車をとめ、様子をうかがいます。足下からずっと遠くまで、ゴツゴツした黒い火山性の石で埋め尽くされ、荒涼とした景色はよく分かるのですが、「これのどこが月のクレーターか?」といった感じです。(^^;)

 園内では一本の道路がUS-20から分岐していて、その道に入ってすぐのところにビジターセンターがあります。この公園についての情報は、NPS(国立公園局)のホームページで少し見ただけでしたので、まずはビジターセンターに入って情報収集です。

 アイダホ州南部は平原が多く、なんだか想像しにくいですが、太古の時代には全体的に火山活動が活発だったらしいです。
 その活発な地域はだんだん東に移動し、数千年前にイエローストーンのあたりまで来ました。 

 CRATERS OF THE MOON NM周辺では15,000年前に噴火が始まり、2,000年前に終わったということですが、そのうち再び噴火が始まるのではないかと予言する地質学者もいるらしいです。
 ビジターセンターの先には入園ゲートがあり、4ドルを払いました。 9時から園内道路の終点で、トレイルのガイドツアーがあるからどうかとレンジャーに勧められましたが、いまは8時55分。無理しないでのんびりいくことにします。

 まずはDevils Orchard Nature Trailを歩きます。このネーミングはデスバレー国立公園のDevil's Golf Courseを彷彿させますが、なるほど、納得してしまう景色です。ここは黒で、デスバレーの方は白という、決定的な違いがありますが。(^^;)
 黒い火山岩の石の地面から生える、大きな木と赤い奇妙な花を咲かせる草。 無惨に朽ちている木もあります。


Inferno Coneの頂上から見下ろす


 つぎに、車を少し進めると、左側に黒くなだらかな山が見えてきます。 Inferno Coneといいます。 
 駐車場があるので車を止め、歩いてみることにします。近寄って見ると、黒く細かい火山れきが積もった小山でした。 砂丘みたいに、好きなように登ることができますが、砂丘と違って足下が固いので、比較的楽です。

 頂上に上がって下界を眺めると、なかなか爽快であります。 ここでは、月のクレーターという名前も、何となく納得できます。
 南を向くと、眼下にSnow ConeとSpatter Conesという噴火口が見られます。 頂上にあった案内板には、Inferno Coneは噴火口ではなく、これらの噴火口からの火山噴出物が積もってできたものだと書いてあったと思います。 こんな小石だらけの山なのに、ところどころに木が生えているのが印象的です。


 98年7月8日(後編)


 ==== なんでこんなに暑いの ====  

 Inferno Coneの小山を降りて、噴火口のほうも見た後、少し離れたところにある洞窟地域に行きました。
 これらの洞窟は、照明が一切ない、たんなる穴です。 中に入ることもできるのですが、懐中電灯が必要です。 僕の車に懐中電灯が備え付けられているかもしれないと、中を探しましたがなかったので、仕方なしに手ぶらで行きました。

 Official mapには、そのうち一ヶ所、Indian Tunnelだけは懐中電灯が必要でないような記述があるので、ここだけでも見られればいいかと思いましたので。
 洞窟とは言っても、ここのは溶岩洞(溶岩が冷える過程で、外側のすでに固まった部分を破って内側の溶岩が流れ出し、そのあとにできる空洞。)ですので、鍾乳洞みたいにみずみずしくもなく美しくもなく、単にゴツゴツした岩の地面に乾燥した空洞ができている、という感じです。

 駐車場から洞窟までの短いトレイルは、なかなかいい感じでしたが。
 実際には、Indian Tunnelでさえもちょっと入っただけで真っ暗になったので、ほとんどダメでした。(^^;)  岩がゴツゴツしていて、暗いと足下が危ないですので。

 洞窟地域を後にして、最後にゲート近くのNorth Crater Flow Trailを歩きます。
 ここの駐車場から遠くに見える、黒いcinder crag(溶岩性の大きな岩)が妙に惹き付けられます。
 短いトレイルを歩くと、cinder cragの迫力ある姿が間近に見られます。 イエローストーンでも、こんなものは見たことがないなぁと思いながら眺めました。


cinder crag


 さて、この公園を出て、これから移動です。 入園ゲートを出るときは、他の多くの公園と同様に、ゲートの小屋に"PLEASE PROCEED"と表示が出ているので、そのまま進みます。
 もしかしてレンジャーに呼び止められることもあるかもしれないと思うので、他の公園でも僕はゲートをいつもゆっくりと出ています。

 ここでもゆっくりゲートを出たあとルームミラーをチラッと見てみると、レンジャーがSTOPの看板(工事現場にあるやつ)をこちらに見せながら、走ってきました。 何だろうと思って止まると、レンジャーがこちらに来て、「さっきお釣りを渡し忘れた」と言って1ドルを返してくれました。(^^;)
 僕は入園のときに5ドル札を渡していたのですが、こちらもボケッとしていてお釣りをもらい忘れていました。(^^;)  レンジャーは僕の車の特徴を覚えていて、いつここに戻ってくるかと、ゲートを出る車を逐一見ていたのでしょうね。(^^;)


 US-20を西に進み、I-84に乗ってオレゴン州に入り、調子が良ければワシントン州境の近くのHermistonまで、そうでなければBaker Cityあたりまで行くことにします。
 US-20では工事ストップが3回もあり、そのせいで遅れ気味です。 I-84のBoiseで給油。ガソリン屋で車から出てみると、カーッと暑いです。 屋根の下でもとても暑く、北の地なのになんでこんななのかと思いました。

 オレゴン州に入り、州境のWelcome Centerで無料州地図を入手し、一休みします。ここでも相当暑く、ベンチに腰掛けようと思ったのですが熱くなっていてできませんでした。(^^;)
 Welcome Centerを出るとすぐ、右手に大きなOre-Idaの工場が。 日本にも商品が入ってきている、冷凍ポテトのメーカーです。 この社名は、OregonとIdahoからつけられているというのは以前から知っていましたが、なるほど2つの州の境目に会社があったからなのですね、納得。

 それまで天気は良かったのですが、しばらく走っているうちに山がちな地形になり、暗い雲に覆われてきました。大粒の雨も降ってきましたが、そのころには平坦で見晴らしの良い道に戻ったので、それほど運転は苦ではありません。

 でもそろそろ疲れが出てきたので、オレゴン州に入ってから110マイルのところにあるLa Grandeという町で泊まることにします。
 僕は今日初めてオレゴン州に入りました。この州では消費税がかからないということを知っていたので、今回の旅行のおみやげや自分用の買い物はオレゴンにいる間にしようと計画していました。
 だからさっそくインターステート出口近くに見つけたAlbertson'sでお買い物。 レシートを見ると、確かに税金がついていない。やっぱりオレゴンに入るまで買い物をしなくて良かったと、悦に入ってしまいました。(^^)


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