太陽系

太陽と、その周りをまわる惑星、彗星など全て。

太陽圏
 heliosphere:
太陽を中心として、半径50〜100AUの距離に広がっている空間。太陽風が外の星間物質に溶け込む領域の範囲までで、その境界領域をヘリオポーズ(heliopause)といい、太陽の影響が終了する所である。

太陽中心

太陽を中心に惑星、衛星、小惑星などが回っている状態。

太陽中心説
 heliocentric model:
太陽が不動の中心であり、その周囲を地球を初めその他の惑星が公転しているという太陽系のモデルで、いわゆる地動説である。16世紀にコペルニクス(1473〜1543)により提唱された考え方で、従来の「地球創造」にまつわる宗教上の教理と根本的に相容れないもので、一般的には受け入れなかった。太陽中心説は、ガリレオ(1564〜1642)やケプラー(1571〜1630)等の観測による仕事を通して漸く日の目を見るようになった。

太陽風

太陽から開放され、秒速800kmに達する速さで宇宙空間に放出される帯電粒子の絶え間ない嵐。

大気
 atomosphere:
惑星、衛星、恒星の最外層部を構成する気体の層。気体は宇宙に拡散する傾向があるので、大気を保持できるのは重力の大きい天体だけである。月や水星は重力が小さ過ぎて、大気は保持できない。巨大ガス惑星は、大気と地表の区別ができない。このような天体は、一番外側を覆う気体の層を大気と呼んでいる。

大赤斑
 Great Red Spot:
木星の表面に見られる巨大な赤い楕円形の斑紋。長さは2万4000km、幅は1万1000kmある。赤斑の存在理由は未だに不明であるが、その北寄りの端では西からの風、その南側では東からの風を伴った巨大な高気圧のメカニズム(大嵐)が回転していると考えられている。17世紀に発見されて以来、消えることなく続いているが、その長寿の理由は不明である。

楕円形の

細長い、閉じた曲線のような形をした。

地殻
 crust:
惑星や衛星の最外部の固体の層で、多くの場合、岩石か氷かまたはその混合物で構成される。

地殻変動

表面の下に横たわる物質に起った変動による、天体の表面のずれ。

地球
 Earth:
地球の項をご覧下さい。 

地球外知的生命
 ETI:
Extraterrestrial Intelligenceの略称。地球以外の、宇宙のどこかに存在するかもしれない知的生命。この分野の研究は、電波信号の探査や宇宙空間での生物学的に意味を持つ分子の発見、恒星の周りの惑星における生命の可能性などに焦点が当てられている。セチ(SETI)はこの生命の探索のことである。

地球接近天体 
Earth-grazer:
地球に比較的近い軌道で接近してくる彗星や小惑星。地球近傍物体 NEO: (Near-Earth Object)ともいう。

地球中心説
 geocentric model:
不動の地球の周りを太陽、月およびその他の惑星が回っているとする、いわゆる天動説である。この説はプトレマイオス(100−170頃)が従来の地球中心説を改良したもので、コペルニクス(1473ー1543)が太陽中心説(heliocentric model)、いわゆる地動説を提唱するまで使われていた。

地球に対して静止状態を保つ(軌道)

衛星の公転速度が地球の自転速度と合っているような軌道。この場合衛星は常に地球の同じ地点の上空にあることになる。

中央丘
 central-peak:
衝突クレーター(impact crater)の中央部の小山で、衝突による爆発直後の地殻の反動によって形成される。

中心エンジン
 central-engine:
活動銀河の中心領域に存在し、放射源となっている核のことで、異常に大きなエネルギーが生成されている。電波放射の強力な発生源となっている電波銀河やクエーサーなどの激しい活動を支えている中心的なエネルギー源のことで、これは一般的に物質が降着している巨大ブラックホールであると考えられている。

中心核
 core:
恒星または惑星の最も中心の部分。恒星の中心核は、熱核反応の起きている部分と考えられている。

超銀河
 hypergalaxy:
矮小銀河が雲のように覆っており、それ等を支配している渦巻銀河を中心にしている銀河グループのこと。我々の銀河系やアンドロメダ銀河がその例である。

 Moon:
月の項をご覧下さい。

月の裏側
 farside:
地球から見て常に反対側になる月の裏側。旧ソ連が打ち上げたルナ3号が初めて撮影に成功した。

月フェリー
 lunar ferry:
NASAが計画している地球周回軌道上の宇宙ステーションと月周回軌道上のステーション、あるいは月面を往復し資材や機器を運搬する連絡船。

テーベ
 Thebe:
14番目の小衛星で、1980年にシノットにより発見された。直径は約50kmで、木星からの平均距離は22万1900kmある。

電磁スペクトル

電磁放射又は電磁波のあらゆるタイプの全域。非常に波長の長い低周波の電波から、赤外線、可視光線を経て、非常に高周波で波長の短いガンマ線をX線までを含む。可視光線の範囲の波長の光線は、プリズムを通過すると、夫々に対応する特定の色を持つ。より低周波・長波長の光線は赤く、より高周波・短波長のは紫である。これら2つの中間の波長を持つものは、スペクトルにオレンジ、黄色、緑、青色にあらわれる。

電磁波

電荷が促進されるときに生ずる電気的磁気的エネルギーの波。

天球
 celestial sphere:
観測点から眺めた天体の、見かけ上の方向を表わす座標を決めるために想定された半径無限大の球面。

天体物理学

星の現象の物理的特性を扱う天文学の一部門。

電波

最低周波数と最短波長を持ち、往復運動をする荷電粒子により生ずる電磁放射の1タイプ。地球の大気中の雲により、妨害されることはない。

天文学者

太陽、月、恒星、惑星、その他の天体についての学問の専門家。

天文単位
 AU:
astronomical unitの略語。太陽と地球の間の平均距離。150,000,000km。

電離層
 ionosphere:
惑星大気がイオン化している層のことで、地球の上空50〜600kmの間にある。電離層は太陽からの紫外線やX線によって作られ、そこには熱エネル ギを持った自由電子やイオン化した原子、分子が惑星の重力場と磁気の影響下で存在している。

ドーム
 dome:
惑星表面にある火山活動の結果生じた低い円形の丘のことで、頂部には小さなクレーターがあることが多い。

ドップラー効果
 Doppler effect:
光源または音源と観測者の相対運動により、電磁波または音波の周波数に生じる変化。波源と観測者との距離が近づいていると周波数は高くなり、離れていくと低くなる。天体の観測に使われるものとして、光のドップラー効果がある。これは光が発信されている位置が移動している場合に、光の色が変化して見える現象で、星が観測者に近づいてくると、その星の出している光の色はより青みがかって見える。これを青方偏移(blue shift)という。逆に、遠ざかると星の光は、より赤みがかって見える。これを赤方偏移(red shift)という。

ドップラー偏移

天体が地球から遠ざかる、あるいは近づいてくるときに起る光の波長の変化により生ずるスペクトルの偏移。

突入プローブ
 entry probe:
母船または軌道周回機から発射されて、対象とする惑星の 大気圏に突入して調査を行う。