初の月面移動車ルノホートを搭載したルナ17号は、打ち上げ後の11月15日に地球の待機軌道から月の周回軌道に入り、「雨の海」に着陸した。ルノホートの本体は、筒型の仕切りの上に丸い大きな凸型の蓋があり、8個の独自に動く車輪が付いていた。この月面移動車には、方向性に優れたらせん状のアンテナ、4基のテレビカメラ、月の土壌の密度および構造特性を調べる特製の道具が装着されていた。また、X線分光計、X線望遠鏡、宇宙線探知器とレーザー機器も搭載されていた。ルノホートは蓋の内側に取り付けられた太陽電池パドルで作動した。
ルノホート1号は月面を1万540m移動し、2万枚以上のテレビ画像と200枚のパノラマ画像を電送してきた。また、500回以上の土壌テストも行った。ルノホートは1971年10月4日に活動を停止した。 |
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