君が望む縮合


――カルボニル基はsp3炭素にとって最もやさしくて残酷なもの

――安定に電離したアニオンを生成してくれるかわりに、

カルボニル炭素への電子を移ろわせて行く

というわけで、アルドール縮合
アルデヒドのα炭素の水素原子は、エノラート共鳴のため、安定して電離できる。(pKa≒20、メタソは50〜60)


よって、ルイス塩基の溶媒下でカルボアニオンが生成される。


また、アルデヒドの酸素原子の非共有電子対にH+が配位結合し、カルボカチオンが生成される。


こうしてできたアニオンとカチオンの間で炭素間結合が生成される。


特徴として、アルデヒドが生成される。このβ炭素には、アルコール基がある。
上の例では、生成物のIUPAC名は、Rが共にメチル基の時、 3-hydroxy-2-methylpentanal
また異なるアルデヒド同士でも縮合するが、
このとき片方のアルデヒドはα水素が電離できないといけない。
つまり、ベンズアルデヒドのみではだめということ。

もう一つ。クロトンアルデヒドのようなビニル基にアルデヒド基が付いているようなものは、
共鳴効果によってα水素よりむしろγ水素のほうが電離しやすい。


すると、縮合後ヒドロキシル基はδ炭素につく。


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アルデヒドR-CHO
アルドールアルド(アルデヒド)+オール(アルコール)。多分
α、β炭素カルボニル基があるときの炭素の位置の表し方。
カルボニル基C=Oの二重結合
pKa酸電離定数。

とか言う平衡状態にあるとき、

で定まる定数
例えば、pKaが10小さくなると、
H+が10000000000倍電離しやすくなる。
カルボアニオン・カチオン有機で反応中間体を考える時に重要。
構造式を書いて、ある炭素から単結合の腕が3本しか伸びていないとき、
その炭素の電子対を数えてみて、
3個のとき…その炭素原子は+の電荷を帯びる。電子が6つしかない。
+な炭分子をカルボカチオンという。
4個のとき…その炭素原子は−の電荷を帯びる。非共有電子対も持つ。
−な炭分子をカルボアニオンという。
ベンズアルデヒド
benzaldehyde
アルデヒドの一種。
クロトンアルデヒド