輝安鉱
(原産地 Len Shu join, Hunan, China)
我が国の誇る最良の鉱物標本がこの輝安鉱である。 しかしこれを産出した愛媛県の市の川鉱山は廃坑になって久しい。全盛期には約1メートルにも達する刀状結晶はそのほとんどが標本として外国に輸出されてしまった。わずかにその一部が兵庫県の生野鉱山博物館に保存されている。 本標本は中国産出のものでまだ最近の産出品のようである。 真新しい銀色の金属色に輝く本鉱物はこれが鉱物標本だとは思われなかった。 柱状の金属を折り曲げて塊にしたもののように見えた。 これが噂に聞く輝安鉱とはどうしても思えなかった。