◆第21回芸術祭参加作品◆
                            この貝殻クリックで舟木一夫

                   その人は 昔



                                  その人は昔 海の底の真珠だった
                                  その人は昔 山の谷の白百合だった
                                                        
                                  その人は昔 夜空の星の輝きだった
                                  その人は昔 僕の心の灯だった 
                                                        
                                  でも その人は もう今はいない

                  その人は昔 僕のすべて
                  今もその人は 思い出の丘に咲くひな菊の花
                      
                  その人は昔 僕のいのち
                  今もその人は 僕の日記をうずめる輝き

                  その人は昔 僕のちから
                  今もその人は 僕をやさしく見つめる恋人

                  でも その人は もう今はいない
  
                  その人は昔 玉石の荒い波ぎわ
                  若駒のたてがみつかみ
                  いら立つ海の向こうを見ていた
                  胸を張って・・・    





 
             
   探  そ  幸  こ  僕  そ   
し  れ  せ の  に の
  に  を が 海 こ 人  
   行  二  あ  の  う  は   
  こ  人 る 向 言 海  
 う で   こ  っ を 
  と     う  た 見  
  ・     に   な  
 ・         が 
                                                      ら                                               
                                                           



1967年、夏。東宝系で公開されたこの映画は、元々LPレコードが発売されてヒットし、 その反響が大きく、ファンの強い希望で映画化されたと聞いている。 そのレコード「その人は昔」はドラマ仕立てで、作詩・構成は松山善三、作曲は船村 徹、 そして歌唱が舟木一夫という事で、当時、舟木の人気から言っても頷ける話だが。
しかし、それを抜きにしても日本映画の歴史に一つの足跡を残す秀作だとぼくは思っている。
物語は幸せを追う若者を描いた青春物で、全編ミュージカルタッチで処理してる所が見もの。


”僕は18才 その人は僕より一つ下だった
僕たち二人は若くて おたがいに信じあっていた 夢や希望はすぐ手のとどくところにあるように見えた”

二人は溢れる夢に胸ふくらませ都会の空へ飛んで行く。
しかしそこで見たものは、大都会の欲望、虚栄、悪意、汚辱といった空しい現実だった。

少女の美しい肉体は悪魔のようなあいつ達が、土足でその上を通り過ぎていった。
そして少女は海に身を投げてしまう。シールを斜めに貼った最後の手紙を残して・・・


「いったい幸福とはなんだろう!」
故郷へ帰って来た彼は少女の父親に殴られ、砂浜の波にずぶ濡れになりながら考える。
東京には夢があると誘わなければ、君は今も馬にまたがり、この故郷の百人浜を走っていたのに・・・



彼は再び東京へ行く。その人を奪った東京へ。「今度は負けない!」と呟きながら。
彼の乗った汽車を追うように一匹の若駒が駆けてくる。あれは君の化身だろうか・・・
 



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