Drug(薬)

くすりの正しい飲み方(1)
用法・用量をきちんと守って下さい。
薬は決められた量、回数、飲み方(食前、食後、食間など)を守らなければいけません。
決められた量よりも多く飲んだり、短い間隔で飲むと薬が効きすぎて副作用を起こすことがあります。また、少なく飲んだり、間隔を長くあけて飲むと、充分な効果が現れないこともあります。薬によってはそれほど神経質にならなくてもよいものもありますが、その判断はやはり主治医に相談して決めるようにして下さい。

くすりの正しい飲み方(2)
1)ふつう、コップに半分から1杯の水(湯さまし)で飲んで下さい。水なしで飲むと、食道や胃を荒らすことがあります。ひどい場合には食道や胃に潰瘍を作ることもあります。ミルクやお茶、コーヒー、アルコール飲料などで薬を飲まないで下さい。吸収が悪くなって効きが悪くなったり、極端に早く吸収されて、効きすぎて副作用が現れたりすることがあるからです。
2)特に「食前」(つまり空腹時)に飲むようになっている場合には、多い目の水で飲むと胃の負担が少なくて済みます。

くすりの正しい飲み方(3)
3)特別の指示がない限り、薬はふつう、かまずに飲んで下さい。特に1日1〜2回飲めばよい薬は絶対にかまないように(かむと、効果の持続時間が短くなる場合が多いのです)
4)「食後」という指示はふつう食後30分以内に飲みます。食後にしておくと、飲み忘れが少ないため便宜上そうしている場合もあります。また、空腹時より胃に対する負担も軽減できます。「食後」というと、たまたま食事を抜かしたときには、薬まで抜かしてしまう人がいます。しかし回数を抜かすと、1日の必要量としては不足することになり、期待した効果が得られない恐れもあります。一般的には、食事を抜かした時でも、いつもの食事時間がきたら、飲んで下さい(多い目の水と一緒に)。しかし、例外もありますから、詳しくは主治医とよく相談しておいて下さい。

くすりの正しい飲み方(4)
5)「毎食前」という指示 吐き気止めや、食欲増進のための薬の場合は食べる前に飲んでおいた方が食事がしやすくなるので、食事の前に飲みます。吸収されやすいように、特に食前に飲むように指示される薬もあります。「食前」は忘れることが多く、飲み忘れたら抜かしてしまう人がありますが、飲み忘れたら食後でも構いませんから飲んで下さい。
6)「食間」という指示はふつう食後2時間くらいに飲みます。これも忘れる人が多いのですが、忘れた時は気が付いた時に飲むようにして下さい。

くすりの正しい飲み方(5)
7)「寝る前」という指示は、就寝の20〜30分前に飲んで下さい。寝たままで、特に少量の水で飲んだりすると、胃に入る前に途中で食道に引っかかって、そこで溶け出し、濃度が高くなるために、刺激の強い薬では、食道に傷をつけ、潰瘍を作ることがあります。
8)「6時間毎」、「8時間毎」、「12時間毎」という指示は、血液中の薬の量を特に一定に保って欲しい場合に、指示されます。この場合は、できるだけ時間どおりに飲んで下さい。30分〜1時間程度前後することは、全く問題ありませんが、2〜3時間以上はずれないように注意して下さい。時間ごとに飲まなければならないからといって、真夜中にわざわざ起きてまで飲む必要はありません。夜中に飲まなくてもいいように、毎食後と寝る直前に飲んでも構いません。

薬を飲み忘れた時は?(1)
1)1日3〜4回使用することになっている場合
気が付いた時に、飲み忘れた分をすぐ飲んで下さい。ただし、次の時間が迫っている場合には(たとえば2時間以内程度に)1回分を抜かして、その次からいつものように飲んで下さい (2回分を一度に飲まないで下さい)。ただし、対症療法の薬(「痛み止め」などのように、ただ症状を軽くするためだけの治療)で、症状が強くなるなら、次の服用時間が迫っていても服用して構いません。その場合には、次の服用時間まで少なくとも3時間程度、離して下さい。

薬を飲み忘れた時は?(2)
2)1日2回の場合は
気が付いた時に、飲み忘れた分をすぐ飲んで下さい。ただし、次の時間が迫っている場合には(たとえば3時間以内程度に)1回分を抜かして、その次からいつものように飲んで下さい (2回分を一度に飲まないで下さい)。対症療法の薬で、症状が強くなるなら、次の服用時間が迫っていても服用して構いません。その場合には、次の服用時間まで少なくとも6時間程度離して下さい。

薬を飲み忘れた時は?(3)
3)1日1回(朝)の場合は
その日の内に飲み忘れに気付いた場合は、すぐに飲んで下さい。もし、夜中に飲んでいないことに気が付いたら、朝まで飲まないで翌朝、1回分を飲んで下さい(2回分を一度に飲まないで下さい)。対症療法の薬で、症状が強くなるなら、次の服用時間が迫っていても服用して構いません。その場合には、次の服用時間まで少なくとも8時間程度離して下さい。血圧の薬や血糖降下剤の場合は、1日程度は飲まなくても心配要りません。寝る前に飲むと効きすぎて、かえって副作用を起こしやすくなることがあります。心不全の薬の場合は、主治医に相談してください.

薬を飲み忘れた時は?(4)
4)1日1回(寝る前)の場合は
便秘薬や睡眠薬の場合は、飲み忘れた分はとばして、次の日からまた飲んで下さい。その他の薬の場合は、翌日の午前中までに気が付いたら、その時に飲んで下さい。翌日の午後以降に気が付いたら、前回の分は抜かして、寝る前に1回分を飲んで下さい (2回分を一度に飲まないで下さい)。ただし、対症療法の場合は、症状が強くなるなら、次の服用時間が迫っていても服用して構いません。その場合には、次の服用時間まで少なくとも8時間程度離して下さい。

飲み薬以外の薬の使用方法
貼り薬
清潔で乾燥した毛の少ない、柔らかい、傷や傷跡のない皮膚に貼って下さい。長時間貼っていると、かぶれることがありますので、かぶれやすい人は、早めにはがしたり、貼る場所を変えるなどして下さい。

坐薬(肛門に入れるロケット状の形をした固形薬)
 よく洗った清潔な手で包装から取り出し、根本(先のとがっていない方)をつまみ、先端(先がとがった方)を水で湿し、しゃがむか、横になった状態で、お腹の力を抜き、先端から肛門の中に指で十分に押し込みます。ある程度入ると、坐薬は自然に奥に入って行きます。温かい所に置いておくと坐薬が柔らか過ぎて入れにくくなります。冷水または冷蔵庫で冷やすと固くなり使いやすくなります。

抗生剤一覧表 by Ryuji Tsubakimoto

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