1日目
 

 

旅行の前日、仕事が終わってから旅行の荷物を車に積込み、雨の中を田舎に帰った。

翌日から仕事を3日休んで、あとプラス土日で5連休だぁ〜。

次の日の長距離運転に備えてさっさと早寝したが、月・火の仕事の疲労で(2日しか働いていないのに疲労って言うのも何だけど・・・)翌朝も爆睡。

起きたら9時を過ぎていた。しかも雨。土砂降りに近い。

しかし、普段の行いの賜物か、天気予報では午後から回復とあるので、お昼前からゆるゆる出発することにした。

どうせホテルのチェックインは3時だし、2泊3日の予定なので観光する時間はたっぷりある。

こういうときに、時間が決められた列車やバスの旅は融通が効かないが、今回は自動車なので臨機応変ができてよろしい。

11時前に田舎の家を出発した。荷物は旅行カバンがそれぞれにひとつづつとクーラーボックス。もちろん生ものを買ったときのため。

旅行の荷物も手で持たなくてよいので、詰め込み放題。

いつもなら小さなビンに小分けして持っていく化粧品もビンごと持って行った。

雨はだいぶ小雨になってきていた。

最寄のインターチェンジから中国道の吉川ジャンクションを経て、舞鶴道へ。

舞鶴道は初めてでいきなり緊張したが、平日で車の数が少ないので自分のペースで運転ができ、すぐに慣れた。

すこぶる快調に運転していたら、すぐに休憩予定にしていた上荒川のパーキングエリアが近づいてきた・・・。

全然疲れていないのでパス!!

三田、篠山を通り過ぎ、次の休憩予定の西紀サービスエリアで停車。

ここの休憩所はずいぶん大きい。トイレから戻ってくるとお母さんは売店で土産を物色していた・・・。

まだ目的地にも着いてない・・・。

しかし彼女は今回、近所に配る土産の買出しが第一の使命なのだ。

だから土産を買い終わるまでは心が落ち着かないと車の中で言っていた。

手にせんべいの袋を持っているので

「それ、買うん??」と訊くと、

「何もおやつ持ってこなかったから、これ買って食べようか・・・。」

わたしはこれからの諸々の食事に備えておきたかったのでいらんと言った。

母も気が変わったらしく、結局買わずにサービスエリアを後にした。

雨は止んだが風がきつかったのでそれほどスピードは出さなかったのに、思ったよりも走行距離が伸び、旅は調子よく行くかと思われたのもつかの間。

なんと高速道路がいきなり対面道路に!!!

 

 

高速道路とは名ばかり、一般道路より狭くて、ちょっと大きな車なら道幅いっぱい、いっぱい。

しかも対向車線との隔たりは、等間隔にセンターライン上にゴム製の棒が立ててあるのみ。

こんなんってあり??信号がないことと、人が通らないって言うだけや〜。

初めての道にビビリながらも進んでいくと、突然に大型トラックが後ろから姿を現した。

猛然と車間を詰めてくる。

先に道を譲ろうにも、それが出来るだけの道幅がないのだから、どうしようもない。

追い立てられるように、結局舞鶴大江の出口までそれは続いた。

高速を下りてからは地道。田舎で道も単純、地図を睨みつけながら178号線を進んだ。すんなり目的地に着きそうな予感。

余裕の出てきたわたしたちは、海鮮モノのお土産を買う予定にしていた「とれとれセンター」の偵察に舞鶴まで足を伸ばすことにして、無謀にも途中で175号線を東に向かった。

しかし、やっとだどり着いた「とれとれセンター」は定休日。付属の海鮮食堂も休みで、たった1件開いていた店は、なんだか胡散臭そう。しかも高い。

「夜にカニのコースだから、お昼はあんまり食べんとこ。」

もう2時を過ぎていて、お腹がペコペコだったが、お母さんの一言でわたしも納得して、お昼はコンビニでおにぎりを買って食べた。

でもなんか・・・悲しい。

まさかコンビニのおにぎりが旅先で食べる第1食目になろうとは・・・。

しかし、田舎でコンビニもないところに暮らす母は、そのコンビニで買ったおにぎりがいたくうれしそうだ。

まあいいか・・・。

 

 

定休日のとれとれセンターのガランとした駐車場で、コンビニのおにぎりと家から水筒に入れて持ってきたをお茶とで、さみしい昼食を済ませると、そろそろホテルのチェックインの時間(午後3時)が近づいてきた。

そこでもと来た道を戻り、ホテルに向かうハズが、何をどう間違えたのか、たどり着いたのは、「丹後魚っ知館」。

ここは関西電力が運営している水族館のようなところで、うれしいことに入館料は無料だった。

それで急きょ、魚っ知館を見学することにした。

魚っ知館の感想は・・・

こじんまりした水族館でひとまわりするのもたいして時間がかからないし、飼っている魚の種類もそこそこいる。

でも何より無料っていうのが素晴らしい!!

タダより勝るものはなしってことです。

わたしたち親子はそこでいきなり大量のお土産を買い込んだ。(お土産を買い終わらないと落ち着いて観光が出来ない性質。)

るんるん気分でホテルに戻ろうと・・・あれ??方向どっちだっけ??

仕方なしに途中の村人にホテルの大体の方向を聞いてレッツラゴー!!

地図によれば道はある。

しかしそれが新たな試練の始まりだった。

 

 

村人の指差す方向に地図を頼りに進んだ道は、住宅地の中を通る路地のような道だった。

車がやっとすれ違えるほどの道幅ならいい方で、ほとんど車1台分の幅しかないような道が続く。

しかもどんどん上り坂になり、わたしはいやな予感がしたが、いまさらバックして引き返せるような場所も見つからず、そのまま進むしかなかった。

助手席に座っているお母さんもヘンな顔をしている。(ヘンと言うより恐怖の顔)

そのうち家が途切れ、車は山の中のけもの道のようになってしまった。でこぼこの舗装もしていない土の道。しかもやたらに曲がりくねり、どんどん上り坂、幅は車1台分。

道の片側は崖(と言っては大袈裟か?しかし土手よりははるかに高さがある。)状態で、下には藪が広がっている。

どう考えても、おかしいが、もう進むしかなかった。ひたすら対向車が来ないことを願いつつ・・・。

 

 

 

危なっかしいハンドルさばき、度胸だけで突き進み、天にわたしと母のの願いが通じたのか、山道は開けた道に合流した。

車を一旦止めて、地図で確認。

どうやら山の中の道を横切ってきたようだった。

でも地図上ではずいぶん太く書いてある。まさかこんな道ったとは・・・。

まあとりあえず、無事に難関は突破。やっとホテルについた。

ホテルは「ダイワロイヤルホテル」です。

会社の指定保養所でもあり、宿泊費は1人1泊5,000円と格安(食事は別料金)です。

部屋着いてひと休みした後、ホテルにある温泉風呂に入りました。

夕食はホテルのカニづくし料理。

カニ刺から始まり、最後はカニすき、カニ雑炊とたらふく食べました。

緊張の一日だったので、夜はグッタリ。

翌日は天橋立から丹後半島一周プランの予定のため、さっさと早寝しました。

わたしは旅行に行くと、たいがい早寝します。

いつも早寝だけど、いつも以上に早寝。

 

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