夕食のあとホテルにチェックインして自由時間となった。
わたしたちが宿泊したPホテルは韓国一の繁華街「明洞」のそばにあった。
明洞の繁華街には歩いて2、3分の距離で、しかも明洞は夜眠らない街だった。
地下鉄の明洞駅を隔ててホテルの向かい側に、新しくできたファッションビルがあるというので、わたしたち3人はホテルで一服した後、そこに出かけた。
夜の8時ごろの、通勤客でごった返す駅の地下街を通り抜け、目当てのファッションビルに着いて驚いた。
とにかくものすごい若者の数なのだ。
そして笑ってしまうことには、みんな手に手に携帯電話を持ち、いたるところの片隅で電話していた。
10数階建てのそのビルの内部はまたすさまじいものだった。
フロアの真中に上下のエスカレーターがある。
だが、それが異様に狭い。
巾が1.5人分くらいしかなく、ちょっと太めの人ならひとりが立つだけで精一杯。
そして各フロアには多くの店舗が入っているが、一軒の店の床面積は畳3畳がいいところ。
とにかく狭い。
店員さんは各店舗ひとり!
だって、それ以上は座れないよ!
店と店はずらーーーっと横につながっていてまた同じような店と向かい合わせになっている。
ちょうど、アルファベットのXを縦に細長くしてそれを横に2つ並べたような感じ。
真中でクロスしているところにエスカレーターがある。
そして向かい合った店と店の間を縫うように続いている通路は、人がすれ違うときには必ずぶつかる狭さだ。
日本の、お祭りのときの屋台の列、まさしくあんな感じ。
商品もきれいに並べてはいるけど、とにかくいー-っぱい並べて、息苦しくなるほど。
1つの店の店舗が3畳なのだから、店舗数がすごい。
ワンフロア-が250くらいの店舗でひしめき合っていた。
それが10数階なのだからおおよそ3,000軒の店舗数!!
フロアの端で見たフロアの店舗案内は番号のみ!
これでどうやってお目当ての店に行くのだろう・・・
しかも店の業種は、服か靴、かばんかアクセサリー雑貨か時計、メガネか化粧品しかない!!
3,000軒ぜ〜んぶが!!
よくこれで倒産しないものだ・・・