1日目
 

 

朝から9時過ぎに大阪を出発した。

中国自動車道を使って実家に帰り、母をピックアップして山陽自動車道に乗り入れた。

平日のせいか、三木ジャンクションを過ぎてから淡路に向かう山陽自動車道は全く車の影がない。ウソみたいな話だが、ずーーっとわたしの車だけ。不安や。

母は例によってハイテンション、助手席でずっと喋り続けているが、時々うつむきムッツリ黙りこむ。それはいつもトンネルの中だった。

「どうしたん?」

「お母さん、トンネルの中が怖いねん。」

理由はよくわからないのだが、昼間に入るトンネルの中の走行が怖いらしい。

人はそれぞれやなぁ。

思ったよりもあっさりと明石海峡大橋までたどり着いた。その頃には車もチラホラ。

一気に明石大橋を渡る。意外に短い。(そのくせ料金は高い。)

母が大はしゃぎする間もなく、あっさり渡りきった。

天気はやや曇り空。

あまりにも早々と淡路島についたので、南端のホテルまで行くのは高速を使わずに一般道を行くことにした。

高速道を降りる前に淡路ICのサービスエリアに寄った。


 

 

 
淡路SAから見た、渡ってきたばかりの明石海峡大橋

 
 

淡路SAの売店は大きく、土産物も種類が豊富。帰り道からはこのSAには寄れないのだった。

後から思えば、ここでしか買えないお土産などもあったので、少し買物をしておけばよかったが、淡路島に着いたばかりだったのでそんな気にもなれず、景色を楽しんだだけで出発。

淡路ICから一般道に下りてとりあえず南を目指す。

電車のない淡路島では車が唯一の移動手段。道はわかりやすい。(っつーか、どう迷っても島から外には出るハズもないから気分的に楽です。)

淡路島の観光目的は、人形浄瑠璃を見ることと、鳴門のうずしおを見ることだったが、とりあえず天気がいいうちにうずしお観光をしようということになった。

うずしお観光は、うずしおの出来やすい満潮干潮の時刻を狙って行くといいらしい。大潮のときが特に豪快なのだが、わたしたちが行った日は大潮からズレていた。(残念。)

インターネットで調べておいたいちばんいい観光船の時間は16:30なので、お昼を食べてからうずしお科学館でうずしおの勉強をして観光船に乗ることにした。

淡路島の最南端にある「道の駅うずしお」にはうずしおを見ながら食事が出来るレストランがあるということなので行ってみることにした。

お昼ごはんはお勧めの「びっくり丼」を食べてみたかったのだが、余りにも量が多いので海鮮丼にした。

しかし海鮮丼は温かいご飯の上に生ものの魚介類がのっていた。それが生温かくなっていて、ちょっと気持悪かった。わたしとしてはご飯は冷たい寿司飯にして欲しかったような・・・。

 

 
海鮮丼

 

 
道の駅「うずしお」から見たうずしお(もどき)


 

食事のあと、土産物を見たり、道の駅のまわりを散策したりした。

淡路島から四国に架かる鳴門海峡大橋が一望できた。

母は望遠鏡を利用して四国を眺めたりしていた。四国には行ったことはないらしい。

今回はこの橋は渡らないけど、次に来るときには四国まで行ってみよう。


 

 
道の駅「うずしお」から見た鳴門海峡大橋


 

道の駅「うずしお」から車で5分くらいのところにある、大鳴門橋記念館の「うずしお科学館」に行った。

うずしお科学館ではうずしおの出来るしくみをビデオや模型で解説してくれる。

思ったよりこじんまりして小規模だった。

でも広いところをうろうろ歩き回るのは母にとっては大変なのでちょうどよかったかもしれない。

うずしお科学館のとなりには、明日観る予定にしている人形浄瑠璃館があった。

ほどよい時刻になったので、うずしお観光船が出ている福良港に向かった。

福良港の観光船乗り場で待っていると、前の観光時刻から戻ってくる船の姿が見えた。

咸臨丸と言う名のその船は帆船で、とてもエキゾチックだったけど、船員は思いっきりの日本人。

なんか合わない・・・。


 

 
うずしお観光船「咸臨丸」

 

 

乗船して出港するまで10分くらい時間があり、船内アナウンスで船の中の資料室を自由見学できるとあったので行ってみることにした。

資料室の資料は、ただ名前が同じと言うだけなのだが、幕末にアメリカに向かった「咸臨丸」についての解説資料と、面白かったのが、釣果の展示。

鳴門海峡で釣れた魚の標本(はく製のようになっている)が壁一面に飾られていて、魚の名前・大きさ・釣れた日・場所・釣り人の名前が掲示されていた。

その釣った人全員が、この観光船を経営している会社関係の人ばかりで、社長、専務をはじめ、○○売店の売り子にいたる人たちの名前があった。

これってこの会社の釣りクラブかなんかの自慢??

そのうちに船は出港し、あちこちの景色をアナウンスしながらうずしおのある鳴門海峡に着いた。

大潮ではなかったので写真で見るほどの豪快さはなかったが、そこにはまぎれもなくホンモノのうずしおがあった。


 

 
うずしお(そう思って観ると渦が見えます。)

 


 

ホテルに着いてお風呂に入ったあと、わたしは慣れない道の運転にさすがに疲れてグッタリしてしまった。

明日も長時間運転が待っている。

母は相変わらずハイテンションで、

「疲れたやろから、早く寝〜。おかあさん、ちょっと売店を見てくるわ〜。」と、ひとりでいそいそ部屋を出て行った。

わたしは言われるまでもなく、さっさとベッドに入って寝てしまった。

 

夜中に大きな音が聞こえてきて目が覚めた。

深夜2時。

部屋の電気は消えていたが、テレビがガンガンかかっている。

となりのベッドを見ると母の頭があるべき場所に足があった。

はぁ〜??どうなってるのこれ??

寝ぼけた頭で確認すると、どうやらテレビを観るために上下さかさまにベッドに入ってそのまま寝たらしい。

しかも信じられない大きな鼾をかいていた。

テレビを消して布団に入ったが、余りにも鼾の音が大きく、しかも不規則なのでうるさくて眠れない。

「うるしゃい!!」

と叫んでみたが、一瞬静かになるがすぐまた鼾が始まる。耳栓を盛ってくればよかった・・・。このままでは寝不足になってしまう!!

洗面所に行って、耳栓の代わりになるものを探す。

化粧パフがあったので、それを丸めて耳に詰めた。

多少は音が遮断されたようだ。

そのままベッドに入ったらいつの間にか、また寝てしまった。

 

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