99.05.01-03 米子〜宝塚+尼崎 350km part1
指定ルートE
■コンディション
日程 99年5月2日(日)〜3日(祝)
天候 晴れ時々曇り
体調 寝不足
■000 はじめに・・・
この計画に、必要不可欠な「輪行」を行うために、いろいろと準備を行った。
まず「輪行バッグ」。最軽量のものを購入。何度かバッグに自転車を分解して収納する。
出来るだけ工具を使わずにばらせる様に手を加える。
スタンドだけはどうしても外さなければあかんかった。
同行のOKAのマシンは、クイックリリースが付いていないのでワンタッチでタイヤを外せない。
しかも泥よけ付きなので分解が困難や。しかし彼の不屈の精神力で一度分解したんやけど、
後部変速機を損傷、修理のためあわや参加不可能か・・・と思われた。
しかし何と、直前に新車を購入し、いきなり実戦投入してしまった。
(すごいやつ・・あらためてそう思った)
■001 大阪府大阪市
5月1日、夜8時30分。
yukawaの家にoka到着。早々の新車披露や。
今度はマングース社のクロスバイクだ。サドルもバネの効いた疲れにくい仕様。
装備を整え自転車で出発。10時前に弁天町日交バスターミナル着。
チケットを購入(4千いくら)してから自転車を分解。
輪行バッグに詰め込みバスに載せる。
スキーと違うので全体の荷物は少なく、幸い自転車は他の荷物とは別の荷室に積んでもらえた。
(バスへの自転車積載は事前の問い合わせによる確認が必要。原則は積載不可や。
今回はokaの怒涛の交渉の賜物で無事OKとなった。)
夜行バスはかくして大阪を後にした・・・
■002 鳥取県米子市
5月2日。
ゴールデンウイークのせいか、乗ったバスが小さくほとんど眠れないまま午前4時30分JR米子駅前着。
暗闇のなか明りを求めて歩き、電光看板の前で自転車を組み立てる。
(駅コンコース内で組み立てようとしたらJR職員に怒られた)
次第に夜が明けまわりが明るくなってきた。
5時半、写真を撮りコンビニで朝食を買い駅で食べる。
ほかにも列車で輪行をしている人がいた。
駅でチェックをしようと思ったが、切符に時間が載っていないので、
さっきのコンビニでレシートをもらって6時出発。
■003 鳥取県江府町江尾
国道181号線を米子自動車道に沿って進む。やはり1泊なので荷物が重い。
人家が減ってくると田んぼが広がり何もなくなる。
最初は気にならなかったがどうも向かい風みたいや。
平地の割りにスピードが出ない。
蒜山にさしかかる前に距離を稼ぎたかった自分達は、
予想外のペースダウンに気分的にもヘコんできた。
日野川沿いにさかのぼりやっとのことで江府町江尾(えび)着。
7時24分、24kmの距離。川を渡る橋いっぱいに鯉登りが泳いでいる。
...うしろの橋一面に「こいのぼり」!
たしかにきれいな景色やが、横にたなびくほど風が強いとokaはため息をついていた。
ここから国道313号線、大山をぐるりと回って日本海へと向かう。
当然この先ずっと登り、最初から前途多難な様子や。
(まだ元気なせいか少しうれしい?)
■004 鳥取県江府町〜岡山県川上村
国道482号線へと進路をかえる。
川沿いにまっすぐの走りやすい道・・・と思ったらいきなりつづれ折りの急坂!
えんえん登り坂を進む。高速道路も登っている。
人力で登っている値打もへったくれもなく、無常に車は上を目指して登っていく。
道はまっすぐになったけど、集落のなか道はひたすら登り続ける。
気が付くと8時過ぎ、遥か向こうに大山が見える。
ずいぶん山中に入ってきた。
あ、ドリンクが残り少ない。
いつもながら補給を先に先にと延ばした挙句、手持ちの水が底をついたころには、
自動販売機はもう見当たらんかった。
山中で水不足か? 一度脱水症状で痛い目にあった記憶がよみがえる・・・
少ない水を大切に使いながらまだまだ登る。
もういい加減登ったやろと思っても、小さい集落がそこにあり、
(自動販売機はない)
その先はまた登り坂やった・・・
水不足と登りばかりの超ローペースに、ほとほと参った9時、峠で鳥取県から岡山県に突入。
道は待ってましたとばかりに一気に下った。
まわりは急に開け9時17分、蒜山ICそばの道の駅「風の家」に到着。
43km・・・進まない。
■005 岡山県川上村〜八束村
「風の家」で、ジャージー牛のチャーシュー入りの「風の家ラーメン」と、
ジャージー牛のヨーグルトを食べ、チェックを済まして水分補給の後、9時50分出発。
ここからは川上村・八束村とフラットな道が続き、快適に走りながら遅れを取り戻す。
まだ朝のうちやのにもうだいぶん走った気がする。
あまりにも距離が長すぎるんで、どこまで進んでいるかもピンとこない。
(本当に終わるんか?)
などともんもんと考えているうちに313号線分岐。
上・中・下蒜山をバックに写真を撮る。
(・・・とにかく行こう)
一路日本海を目指す。
■006 鳥取県関金町
蒜山のすそをトンネルで抜けると、再び鳥取県。
トンネルから先は軽快な下り坂、一気に関金温泉まで下る。
ここから次のチェックポイント倉吉までは軽快な一本道・・・のはずやったがまたもや向かい風にやられる。
上がらぬスピードにイライラしながら前進。
ふと横を見ると田んぼ一面にレンゲが咲いている。
やはり「春」なんやな、 写真に撮りたいな、
でもそんな余裕がないな、どっか休憩したときに撮れるかな・・・
■007 鳥取県倉吉市〜羽合町
11時36分、ダイエー倉吉店着。
チェック兼食料水分補給。野菜ジュースとカロリーメイトをとる。
さらに313号を北上、砂地が増えて、スプリンクラーが多い畑が目に付く。
(後で知ったがここも北条「砂丘」やった)
やっと国道9号線に突き当たり、
12時14分、北条公園道の駅着。
この辺りは、昔から砂地に作物を植える努力をしてきたので、記念館みたいなのもあった。
北条町・羽合(ハワイ)町と砂丘沿いにガラっと変わった景色の中進む。
■008 鳥取県青谷町
12半頃。砂丘が終わり左手に海、右手に山が迫ると道は軽くアップダウンを繰り返す。
そして切り立ったところを進む道は狭く走りにくくなる。
しかし晴れてるせいもあり、海はとてもきれいやった。
エメラルドグリーンとマリンブルー、自転車ならゆっくり見れる。
休憩のついでに写真も撮った。
やっぱりこうやないと旅行は楽しくない。
■009 鳥取県鳥取市
水分とお菓子でつないできたけど、朝食べたラーメンがもう消化され腹が減ってきた。
次に店があれば入ろう、と決めて進むがない。あったと思って行くと定休日。
へろへろになって鳥取市に入ってすぐの白兎海岸のドライブイン着。
14時22分117kmや。
うどん屋に入り「スタミナうどん」を注文。
まあ天ぷらと月見のミックスと思ったら、しいたけと白菜と肉で「スタミナ」?
俺はしいたけが大っ嫌いなんや!!!!!
しいたけをokaのどんぶりに移し、エキスたっぷりのうどんを空腹に負け泣く泣くかきこんだ。
■010 鳥取県鳥取市〜兵庫県温泉町
鳥取市内に近づくと、道も広くなり車に気を遣うことなく進めた。
9号線と別れ鳥取砂丘へと向かう。
何と道は大渋滞。止まっている車をごぼう抜きにして進む。こういうこともたまにはいいんちゃう?
15時27分砂丘着。
梨味のソフトクリームを食べ、チェックを受ける。
砂地に自転車を持って下り高校生に記念写真を撮ってもらう。
(砂が重くやっぱりこげなかった)
もう夕方の雰囲気だがまだ鳥取砂丘にいる事に不安を感じながら出発。
9号線に戻って道は海から離れる。
平坦な道を進みながらも、前半の予想以上の体力の消耗のツケがここで回ってきた。
ヒザと腰に傷みが走る。坂は押して進んでいた。okaは先に進んで見えない。
(まったくタフなヤツや)
山に道が向かっていたので、手前の酒屋に入って補給。
登ったところが蒲生トンネル。長さ・・・1700m?
側壁にへばりつき小さくなって通過、そこはやっと兵庫県や!
道は下り突き進むと、温泉町出合橋。9号線はここで右折し橋を渡って山へと向かう。
okaは橋の向こうのスーパーでかなり前から待っていた。18時前162km地点。
■011 □兵庫県温泉町
出発前、実はこの温泉町で1泊せんか?
とokaに持ちかけたが、距離的に半分以下なので却下されていた。
しかし、日も暮れかけた今、とっても温泉に入りたかった・・・・
が残りの距離を考えるとここでは泊まれん・・・
しかし目標の八鹿町にはとてもたどり着けそうもない。
ここに泊りたい気持ちがまた高まる。しかしokaは先に進むことを強く主張した。
ここでは明日ゴールすることは不可能やからな。
きっと一人やったらここでストップしとった。
彼のリードには本当に感謝する。
まだ足にしびれが残るので、okaに先に出てもらい、その間に夜間走行の準備を整える事にした。
5分後出発。
湯村温泉郷はずっと登りで両脇に旅館が並んでいる。道も狭く進みづらい。
旅館街を抜けると今度は暗闇の登りや。疲れもピークでおまけに真っ暗で心細い。
みるみるペースも落ちて行った。
■012 兵庫県村岡町
19時10分、登りつめた春来トンネル前でokaと合流。
また1700mクラスのこのトンネルを抜ける。
暗闇のなか下り坂をブッ飛ばし、村岡町を横断してはずれにある、
道の駅「村岡ファームガーデン」20時12分着。
ん? やけに暗い。
食事をここでしようと思っていたのに20時で閉まっている?
チェックも出来ないじゃないか!?
裏で片付けている店員さんに無理やりチェックをもらい、
食事の出来る店を聞くが、となりのオートスナックしかないという。
そこをのぞくとラーメン・パン・うどん・スナックはあるが・・・酒がない。
ちょうどジュースをいれに来た酒屋の人に販売機の位置を聞く。
少し戻れば集落のなかにあるらしい。
探しがてら途中にあった「村岡温泉」に向かう。
途中に1軒だけ居酒屋が開いていた!!
速攻で温泉に入り疲れをほぐすとそこへ駆けこみ、
生ビールで乾杯した・・・この一口目のうまいこと!!
気分良く飲み食いしていたが、疲れのせいか、ビール2杯ですっかり酔っ払い、
お腹も満足したのでさっきの道の駅まで戻る。
芝生でテントを張って休む。12時間の宿泊タイムは認められているが、
道の駅が9時オープンなので8時12分にはチェックを受けれない。
待たないとダメか・・・・もう眠い、明日考えよう・・・・
■1日目終了。 ...next page!!