013 石鎚山<愛媛県> 2002.09.21
石鎚山全景
01
9月20日午後10時。
仕事をばたばたと切り上げ 金曜の夜 酔っ払いで溢れる阪急電車に両手一杯荷物を持ち飛び乗った
11時にはOKADAと合流し OKAを待つ間にOKADAの家で奥さんの手料理を頂く
じきにOKAもJr.を連れて到着した。
荷物を車に積み込み出発 姫路から北上して山陽道を進む
ナビと運転手は寝ず 残りの一人が仮眠を取る事にした
まずは岡山で交代するまで OKADA運転YUKAWAナビをしたが もうこの時点で睡魔が襲いまくりで
何とか岡山の吉備SAに着いた時には 「自分も若くないな」 としみじみ思った
02
ラッキーな事に次は仮眠の番で 交代即爆睡で 気が付けば瀬戸大橋を渡った後
車はもう愛媛県を走っていた
いよ小松インターを降り国道11号線を走りながらコンビニを探す ここで見つけないと後は山道や
主要国道やのに店が全然ない (真夜中のせいもあるけどな) 不安と焦りが渦巻くなか何と一軒だけローソンがぽつんとあった
二食分の食料を補給すると いきなりカギを渡された・・・自分の運転する番が回ってきたんや
03
しばらくは広い国道11号線を走っていたが
石鎚山の案内通りに国道494号線に入ると どんどん道は細くなり ついには擦れ違えない細さになり カーブも普通やない曲がり方や
夜中やからええけど 昼間に対向車がきたらお手上げやったな
「黒森峠」を超えると 面河(おもご)村に入った 後で調べるとこの辺り 標高1000m前後あった
どれ位走ったかわからん 道は下りに変わったが以前山ばかり 後ろのOKADAは酔って完全にグロッキーや
面河の集落を過ぎ 県道12号線に入った頃 空が明るくなったのでOKADAと交代した
しばらく走ると石鎚スカイラインのゲートに到着
もうすぐやと思ったら ゲートは朝7時までは閉鎖するみたいで 通れないようにバリケードが置かれていた
約2時間待ち 仕方ないここで仮眠やな
04
朝7時 仮眠とは言え目覚めは最悪 皆動こうとしない
散々悩んだ挙句一大決心して車から出る
駐車場は切り立った崖に囲まれた谷にあったのに気付いた 横を見るとゲートは開いている
今のうちにトイレを済ませ出発した
道は崖に張り付いてよじ登るように高度を上げていった 景色も開けていくにつれ雄大になる
疲れているのにやる気が湧いてくるのが不思議
嫌になるほどカーブを曲がって やっと登山口のある土小屋に着いた
だだっ広い駐車場に車を停め 朝飯を食った後 着替えて準備を整える
9時位やったと思う 筆記用具を忘れたので はっきり覚えてないのはカンベンして欲しい
05
やはり天気が良いとテンションも高い 足が勝手に進む感じでどんどん距離を稼いだ
彼方に見える山頂も 格好の被写体とばかりに写真に納める事に夢中になり 近づいても高度が上がらないことを忘れる位やった
絶壁が迫りもう上にしか道はないと言う所に 二の鎖小屋はあった (10時半〜11時位やったと思う)
小屋とは言え閉鎖されていて中にも入れない ベンチは一応あるので小休止を取った
気が付くとガスが上がりすっかり曇り空に変わっていた
小屋の前の斜面に上へと伸びる鎖(二の鎖)が見えた しかし追い越して先に進む人は 右に曲がり違う方向に向かっている
休憩を終え出発するとすぐに やはり迂回ルートがあった
そやけど 仮設足場に丸太を括り付けただけの通路下は当然断崖
擦れ違うのも困難なのに何が迂回路やねん・・・
二の鎖小屋前
06
二の鎖の上に着く 簡易トイレと2階建ての小屋が有る 登山者の為の施設ではなさそうや
今年一杯頂上の小屋と神社は工事中と スカイラインのゲートに書いてあったから 多分現場事務所なんやろう
小屋の向こうに三の鎖があるんやけど 迂回路を進む
ここから先は迂回と言いながら 手摺も足場も 危険この上無いとしかいいようがなかった
手摺はロープ製で山側しかない 反対側はもちろん断崖 足元の板は宙に浮いているような錯覚に陥る
崖沿いを回り込み階段を登ると いきなり山頂小屋に到着
しかし工事中でトイレ(仮設)以外利用できなかった・・・ つまりここまで売店のある山小屋は一つもなかった事になる
07
簡易なテーブル・ベンチと 大きな岩に腰掛けて 何人かのハイカーが休憩していた
てっきりここが山頂やと思ったら その先に危なそうな岩場があり そこに向かう人の列が見えてしまった
あっちの方が高そうや そやけどめっちゃヤバそうや
片方は断崖で手摺なし Jr.はどうするんや・・・と見ると何と OKAがロープで自分につないでる!?
行く気やで・・・腹を決めて行くか
Jr.を背負っているOKAをサポートしながら進む しかし背負っている事でJr.の頭はOKAの頭より上にくる
避けたはずの木の枝がJr.の顔に直撃 思わず泣き出す
後には引けないので 周りに注意を払ってなだめつつ 何とか最高点の天狗岳(1982m)到着 (12時位やった)
着いたらここまでの危険と苦労はどこへやら 帰りの事などすっかり忘れるくらい 浮かれて写真を撮りまくった
天狗岳にて 後ろは断崖
08
行きほど苦労せずに小屋前に戻る 気のせいかさっきより人が多い
空いたテーブルに陣取り 湯を沸かしてラーメンとおにぎりで昼食 いつもながら山で食うカップラーメンは格別やった
持ってきたバーボンも文句なし 山の上やと どれもいつも以上に旨い
後からどんどん登ってくるので 多くなる人を避けるように下山
でも登ってくる人はやはり多く すれ違いに思わず苦労した
二の鎖小屋で休憩していると 愛媛県警の集団がジャージ姿で登ってきた
婦警さん(多分)もいたので Jr.は人気者やった
帰りは天気が崩れたせいか見晴らしが悪く 気分も乗らないので 行きよりもかなり遠く感じ
睡眠不足から歩いていても眠くてたまらんかった
09
気が遠くなる程下山路を歩き やっと土小屋まで戻ってきた (午後3時やったと思う)
登山口の国民宿舎でお決まりのバッチを購入 Jr.も自力で歩いたご褒美に1つ買ってもらっていた
(OKAはコレクションとして当然別に1つ確保している)
車に戻って靴を履き替え一息付く 後は早く山を下り温泉と飯を探さんとあかん
県境を越え高知県に入り 細い山道の県道40号(石鎚公園線:悪路!)を下って国道195号線に入ったのは夕方近くやった
吾北村で国道439号線に入ると 整備途中で砂利道と細い道を交互に走らされ 土佐町に着いたのは日暮れ前や
ここまで温泉・風呂は全然なかった 困り果てて道の駅「土佐さめうら」で調べてもらい
早明浦ダムのほとりの 「早明浦荘(やったと思う)」でダム湖を見ながらひとっ風呂浴びると外はもう暗かった
もう自炊をする元気もなく 近くのスーパーで明日の食料を確保して晩飯を食うために食堂を探す
寝るところが決まっていないので 地元の居酒屋で酒盛りをする訳にもいかず
仕方なしに入った本山町のレストランは 予想に反して地元の食材を使い量も多いお得な店やった
・・・頼んだビーフシチューに大嫌いなキノコがたっぷり入っていた以外は文句なし
(ちゃんとメニューに書いといてくれ!)
10
コンビニで酒とつまみを買い あとは寝ぐらを確保するだけや
川原でキャンプはこの暗さやと無謀 道の駅の適当な場所でテントを張る事にして地図を広げた
最初に大豊インターの向こうに 道の駅「大杉」を発見 ・・・しかし行ってみると
テントを張るには交通量が多く騒がしい所やった 焦る気持ちを押さえ先を探す
高知県から徳島県に変わり 大歩危から奥に入った西祖谷山村に 道の駅「にしいや」があった
山を越えたどり着くと静かでバッチリな所やった 周りに一軒呑むところもあるし 温泉まであった
・・・ここで全部間に合ったんや・・・予備知識なしで動くとこういう事になる・・・がとにかくねぐらは確保出来たので
テントを設営して やっと乾杯 ようやくビールを口にした
明日に備えてぐっすりと眠る事にした 明日は剣山や
access...
■石鎚山
山陽道を倉敷で瀬戸大橋に進み坂出まで 200km
坂出から松山自動車道でいよ小松インターまで 100km
いよ小松から土小屋まで 90km
坂出まで大阪から3時間
坂出からいよ小松まで1時間
いよ小松から土小屋までは3時間が目安。
これ以外に
メインルートとして 松山自動車道いよ西条ICより
国道11号〜194号〜県道にて石鎚登山ロープウェイ山麓下谷駅
ロープウェイ使用で往復約6時間 がある