022・023 間ノ岳・北岳 2007.08.24-26
#1 間ノ岳
間ノ岳山頂
00
恒例の百名山夏ツアー、
今年は3泊取れそうなので、
山小屋3連泊のすべて3000mという、
壮大な計画をたてていたが、
仕事の急変でどうしても2泊しか出来んようになった。
友人okaには申し訳ないが、
急遽予定を変更してもらった。
01
8月23日木曜。
前日に1泊減の連絡をしたら、
検討の結果金・土・日に決定、
三重県で仕事を終え、
直帰して準備もそこそこに、
23時滋賀県草津市のoka邸到着。
ここで少し仮眠、
24日午前3時自動車で出発。
今回はokaの8歳の息子(Jr.)に加え、
6歳の娘(姫)が参加。
荷物が多いので、
Jr.は自分の荷物をほとんど持つという頼もしさ。
おまけに夏休みの自由研究で、
標高と気温の関係を調べるといって、
メモと温度計持参という頼もしさ。
(前日まで熱をだして寝込んでいたのには驚かされた)
行きの車内では2人ともぐっすり。
ついでに徹夜明けの自分も甘えて、
okaに運転してもらって仮眠した。
02
伊那で高速を降りて高遠・長谷を通って、
7時半仙流荘バス停到着。
Jr.は最初の気温を測定した。
8時5分のバスに乗り、
仙丈岳・甲斐駒ケ岳の登山口がある、
標高2030mの長野山梨県境の北沢峠でバスを乗り換える。
北沢峠 テントがバス停
山小屋とテント屋根のバス停しかない静かな場所。
土日の週末は登山客でごった返すけど、
金曜の朝は少なめ。
40分後バスに乗り、
登山口の広河原に到着した。
ここからすでに沢の上に北岳の山頂が見える。
北岳山頂とoka
広河原の標高が1529m、
山頂まで1600mの標高差や。
03
野呂川のつり橋を渡り、
広河原山荘の横から登山道開始。
10時10分出発。
(高度計1340m・誤差は-200〜300m)
行きは見えている大きな大樺沢を登り、
八本歯のコル(鞍部)から北岳山荘を目指す。
沢沿いの道は水が流れて滑りやすい。
沢沿いの登山道
子供の身長くらいの、
岩や木の根をよじ登って、
沢を渡りながら進む。
御池への分岐を左折、
沢に水が豊富なうちに昼食をとることにした。
(高度計1615m)
河原の広い木陰に荷物を広げ、
沢の水でお湯を沸かしてラーメン&おにぎり。
沢で昼食 楽しすぎ
子供たちはミニカップ。
山では何を食っても美味い。
残った湯でお湯割り・コーヒーで一服して出発。
一部崩壊地を仮設の橋で回避して沢に出た。
04
ここでokaが立ち止まった。
「ビデオカメラ忘れた!」
途中まで撮影していたカメラをどこかに忘れたらしい。
取りに戻る間に子供たちをつれて先に進む。
しかし父親が気になるので前に行こうとしない。
二股の分岐でokaを待つことにした。
(高度計2020m)
30〜40分後okaは戻ってきたが、
手にはカメラは無かった。
このキツイ道を途中まで戻ったんやから、
体力は消耗しているやはずや。
しかし、
小屋に入る時間に余裕が無くなったので、
無理して進むことにした。
05
二股の分岐から先は、
雪渓を残した枯れ沢を上る。
残りの水が気になったが、
雪解けの水がところどころ流れていたので、
恩恵にあずかり何とか水不足は避けることができた。
おまけに冷たい水で顔を洗ってスッキリもさせてもらった。
沢の最上部、
岩の壁に当たってそこから先はハシゴ場や。
ハシゴは木製で、
勾配は階段とハシゴの中間くらい。
確かにキツイが高度が稼げる。
子供たちは疲れてきたのかペースが落ちてきたので、
とにかく先行して引っ張ることにした。
連続するハシゴの先に開けた場所が見え、
八本歯のコル(高度計2645m)着。
景色が一気に広がる。
富士山の山頂も見える。
雲が広河原の谷から上ってきた、
後ろに太陽・・・
雲に円状の虹がかかり、
その中心に人の影!
真ん中に「ブロッケン」
「ブロッケンの怪物」や。
雲に向かって太陽を背にして立つと、
自分の影が雲に映る現象。
なかなかお目にかかれないので、
周りの人たちも必死でカメラに撮っていた。
06
ここは北岳の稜線の直下で、
目指す北岳山荘は同じ高さに見えるが、
道は上に続いていた。
まだハシゴを上る。
このまま北岳まで上れるのでは?
と思ったらトラバースする横道があった。
斜面の真ん中を削り取ったように、
鎖・丸太で補強された細い道を進む。
怖い道やけど、
周りに咲く高山植物を見ていると、
それすら忘れてしまった。
名を知らない高山植物
時期外れと思っていたが、
たくさんの種類の花が咲き乱れていた。
(花の名前を勉強せんと値打ちが半減するな)
07
しばらく歩くと北岳の稜線に合流、
あとは沿って下っていくと小屋に到着。
16時40分北岳山荘チェックイン。
(高度計2635m)
登山客は多いけど、
まだ金曜やから1人に布団1組配当があった。
スペースに余裕があると、
人も殺伐とせず会話も弾む。
3000mで子供は超人気者。
行きのバスから同じやった年配のご夫婦が同室やったこともあり、
どこでも引っ張りだこで、
「何歳?」
「まだ保育園?将来がたのしみね!」
「君に元気もらったわ」
すごい人気。
21時の消灯までずっと会話の中心には子供たちがおった。
08
快適に眠れて4時半起床。
食事前にご来光を見に外へ出る。
外気は低く、
長袖のシャツでもキツイ。
でも、
雲に浮かぶ富士山を横目に上る朝日はメッチャきれいやった。
ご来光
富士山
朝食を食って6時45分出発。
間ノ岳への3時間の山頂往復やから、
大きな荷物は小屋に残して上った。
気楽に考えてたら結構キツく、
何度も小ピークを越えた末に、
8時45分間ノ岳山頂到着。
標高3189m(高度計2935m)で恒例の記念撮影。
Jr.は気温測定。
南に3泊して上るはずの塩見岳(標高3052m)、
東に富士山・鳳凰山、
間ノ岳 山頂
西に中央アルプス・御岳、
その北に槍・穂高・笠が岳・乗鞍まで見える。
天気には恵まれたな。
09
山頂で軽くパン・チョコを食って小屋に戻る。
小屋で記念バッジと手ぬぐいを購入。
バッジは恒例やけど、
手ぬぐいは去年の焼岳から買い始めたマイブーム。
何かタオルより愛着を感じる。
アイスクリームを食って10時過ぎ、
北岳に向かって出発、
小屋にある鐘を、
子供たちが鳴らしてスタートした。
<以下#2>
(update 070902)