開祖、義淵僧正は優れた法力の持ち主でもあった。
そのころ、この寺の近くに農地を荒らす悪龍がいた。
義淵僧正はその悪龍を法力によって小池に封じ込め、
大石で蓋をした。この伝説が岡寺の正式名称
「龍蓋寺」の原点になっており、本堂前に「龍蓋池」が今もある。
こうした伝説は 「災いを取り除く」信仰に発展、
密教の普及と共に鎌倉時代には「二月(現在3月)
初午の日に必ず岡寺に参詣した」という
「水鏡」の記録もあるほどで、それまでの観音
信仰に厄除け信仰が加わり、日本最初の厄除け
霊場が形成された。
石楠花咲く岡寺