書き物
第5話 TKK的合成CG作成法 −後編−

前回は画像の色調整で終わりましたが、今回はその続きです。

図1

図1が前回最後の画像、色調整を終えた段階の物です。背景とレイヤーの2枚の画像で成り立っています。今回の作品ではリックディアスと背景の間に他の処理をしませんので(ビームなり爆発なりオブジェクトなりを入れる場合は、背景とリックディアスの間にレイヤーを作製し処理します)、この時点で背景とレイヤーを結合、つまり一枚の画像にします。

お次は一枚の画像(図1は進行上合成していない画像になっていますが、結合したのも一緒の画像です)にした後の処理です。

図2 図3

図2(図3共に分かり易い様、拡大して表示しています)を見ますと、只単に結合しただけではリックディアスのエッジ部分が背景に溶け込んでいないのがお分かりになると思います。これをぼかしのツールを使い、慎重にエッジ部分だけをぼかしていきます。面倒臭いですが、気合で(笑)。

気を付ける事は、ぼかしのペン先を余り大きくせず、またぼかしの度合いも余り強くしないようにする事です。そうでないと、今度はエッジ部分が必要以上にぼやけてしまい、却っておかしくなってしまいます。

ちょっと分かり難いかもしれませんが、処理した後の画像が図3です。

ここでこれとは別のエッジ部分を処理する方法なんかを。私はあまり大きな画像で作業をしませんが、大きい画像で合成した後にキャンバス(画像)のサイズを縮小すれば、適度にエッジ部分がぼやけて同じような効果が出ます。しかしながら、縮小する度合いが小さいと効果が出難いので、その点は注意が必要です。

ちょっと説明が長くなりましたが、お次はメインカメラの処理といきましょう。

図4 図5

先ずは新たにレイヤーを作製します。メインカメラは奥まった所にありますので、それよりも前にある被さった部分に影響が出ない様、選択ツールで図4のように選択します。選択した後、図5のようにペンツール(色は黒)で十字に線を引きます。

図5 図6

十字に線を引いた後、今度はもう一枚新しいレイヤー(十字を引いたレイヤーの上)を作製します。このレイヤーは今まで作製してきた標準のものでなく、ブレンドモード(ペイントショップの場合)が覆い焼きのレイヤーです。

で、その作製したレイヤー上に、エアブラシのツールでプシューと緑を吹きます(図5)。緑を吹いた後、今度はエアブラシのサイズを小さくし、同じように白をプシューと吹きます(図6)。

さあ、段々とカメラっぽくなってきましたね。

図7 図8

以上の処理が終わったら、選択を解除します。解除後、覆い焼きのレイヤーにガウスのぼかし(この辺は好みの強さで)をいれます。そうすると、図7のように画像に溶け込みます。

お次はその下の黒い十字線を引いたレイヤー(3枚ある内の真ん中にあるレイヤー)に、同じくガウスのぼかしを入れます。これら二つの処理をした画像が図8になります。

大概はこの処理だけで満足いく結果が得られますが、今回は溶け込み具合が今ひとつだったので、それぞれのレイヤーの透明度を弄って微調整しています。

これで細かい作業は終了です。お次は・・・はうっ、またしても画像が多くなってきた(^^;)。そんな訳で、重くなるのは本意ではないので、残念ながら次回に持ち越しとさせて頂きます・・・。

それでは次回の「完結編」(仮題)でお会いしましょう。

2002・01・27


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