** 余 野 切 畑 の 石 佛 詳 細 **
(上)十三佛 (下)中の西多尊佛 法性寺の影ひき地蔵 法性寺の石風呂 切畑西の多尊仏
(十三佛)室町時代の(1564)の造立、地の人は「余野の十三仏」とよんでいる上半
部の三尊は主尊が錫杖を持ち、両脇侍は合掌の地蔵菩薩」下半部は二段に十七体
の地蔵菩薩らしき立像が刻まれている。刻銘は「本願道清、永禄七年二月時将日」と
刻まれています。
(影ひき地蔵)法性寺境内にあり石英閃緑岩の表に大きく蓮華座を刻み地蔵立像
を厚肉彫りにしている。像全体から受ける感じはゆったりと悠揚としたものである。
銘文は像の光背にあり、「右に正和三年甲寅夘月(1314)左に十五日願主平木」
とあり、鎌倉時代は石像美術が最高の造形美に達した時期で貴重な文化財です。
(法性寺の石風呂)花崗岩で作られている。当地には、もと同形のものが
3基見られ
人々が厄病除災の為、僧侶の斎戒沐浴の共同浴場として湯あみに用いと云う説が
あります。鎌倉時代の作と思われる湯船状で、その周囲に薬草をすり潰したとおもわ
れ数多くの杯状の窪みがあり、内側底面に水抜穴がありそこに溝が掘られています。
(切畑西の多尊佛)石英閃緑岩で作られ、頭部山形の上部に阿弥陀三尊、その下
部に十五体の坐像が刻まれている。阿弥陀如来は來迎印の様で、放射光線が彫ら
れています。下四段の坐像は同型同大の円頂合掌像で供養者と思われています。
阿弥陀三尊の右肩に「天正三年乙亥年八月三日」(1575)と刻まれています。
(切畑中の西多尊佛)石英閃緑岩に刻まれ上部に阿弥陀三尊、右の観音菩薩は大
きく欠損し、中尊の阿弥陀如来も首の所で大きく欠けています。阿弥陀如来の頭部
には放射光がある。三尊の下に5列4段、20体の円頂合掌の立像は蓮華座上に
ある。像立に志した供養者達と思はれる。阿弥陀如来と勢至菩薩の間に刻銘に
よると、左に「道見とある。刻銘は「天正乙亥三年九月吉日」(1575)と読めます。
(大円下所地蔵尊)この石仏は付近から出土したと言われている。細長い自然石
に彫られお顔は若々しい童顔非常に優しく彫られている。無銘であるが南北朝時代
の造立とみられます。