牛歩は無駄なあがきかもしれないけれど、神戸からの報告

 神戸空港の建設に関する自主的な住民投票が行われ、投票者の
うちの9割以上が明確に反対票を投じている。そして神戸市の財
政は火の車で財政再建団体に指定される寸前であるらしい。また
国会では自自公による圧倒的多数に対抗するため、長時間の演説
や牛歩で野党が必死の抵抗を見せたが、マスコミはむだなあがき
とおおむね冷たい反応である。

   なすすべもない野党を批難するマスコミは、サッチー、ミッチ
ー騒ぎなどという愚劣で醜悪な見せ物を垂れ流しにし、独自の取
材も見識もあったものではない。
   いずれにせよあのようなばかばかしい戦術によってしか少数意
見の存在を示すことができないところに、日本の民主主義の悲し
さがある。今度の自主的な住民投票にしても牛歩と同じむなしさ
がつきまとう。行政に聞く耳があるならとっくに計画を中止して
いるはずなのだ。

 あとは空港の計画を実施に移していただいて、めでたく財政再建
団体になっていただき、なみはや銀行のように財界、行政、雁首そ
ろえて私が悪うございましたと記者会見をしていただく日を待つし
かないのかもしれない。

 震災による復旧は、世界中のどの災害に比べても、歴史上類を見
ないほどの見事なものであったことはまちがいのない事実かもしれ
ない。しかし、問題は未曾有の災害を経験することで何を学んだか、
ということだろう。
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