本当か嘘か知らないが、署名数が10万を超えれば、運輸
省が埋め立ての認可を取り消す可能性があるそうだが、その
わずか10万をなかなか越えることができないでいる。
空港問題に積極的だった市民運動のグループの一部が、統
一地方選挙目指して、政治に目覚めてしまったということも
一因だと、うわさには聞いている。空港反対派の市会議員を
自前で数人作り出すことは可能かもしれないが、過半数を超
えることは不可能だ。議会で過半数を超えないかぎり、推進
派は選挙で信任を得たと言い張る材料を提供してやることに
なるだけだ。神戸市くらいの規模の自治体になると、有権者
がひとつの公共事業だけを争点にして投票をすることなど考
えられない。それよりも、愚直に初志を貫いて、運輸省をし
り込みさせるだけの署名を集めた方が、空港建設という愚行
をやめさせる可能性があるのではないか。
つい先日、学校五日制を視野に入れた新しい高校のカリキ
ュラムが発表されたばかりだが、今日の夕刊には神戸市が財
政難から、外国人英語講師をリストラすると書いてある。市
立中高、高専、計95校に現在72人の講師がいて、新年度
は47人に大幅削減するという。そしてそれにより浮く経費
は1億5千万円也。
「不登校などの緊急性の高い問題が多く、教育事業全体の見
直しの中でやむをえない。日本人教師のレベルも向上してお
り、従来通り英語教育は重視したい」
嘘こけ、ってんだ。空港埋め立て事業などのため、教育事
業の見直しをせまられている、というのが本当のところだろ
う。財政難に陥っている関東のある県の公立高校では、点灯
する電気の数まで減らすように言われ、授業中は廊下の電気
を消すように指示が出ているということを、あるメーリング
リストで聞いた。
財政破綻寸前の神戸市は、公共事業という自転車のペダル
を漕ぎ続けることで、財政破綻から目をそらせようとしてい
るのだ。
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