ようやく日が昇ってきたのか。うっすらと明るくなり始めた。
朝ってここまできつかったか? ……ね……寝たい……。
もう限界だ。剣を杖代わりになんとか歩き続けものの……疲れちゃいないが眠い……。
だがこうやって俺が森に居れば少なくとも、村は安全だ。そうする価値は十分に有る。
「そうだ! 俺の寝不足ぐらいなんだ! 寝不足ぐら………寝不……そ………。
グゥ〜……はっ! 駄目だ駄目だ!」
危うく寝かけた。ていうか誰とも会話せず森の中歩き回って眠らないってのがそもそも大変なんだ。
若いのになんだ! なんて言ってくれるなよ。朝は俺の天敵。これだけは昔から勝てない。
とにかくこれじゃあ戦闘にも支障が出る。
とりあえず仮眠を取るとしても、休める場所は……いい場所があるじゃないか。昨日フィソラに乗っていた時に見た山小屋。
あそこならある程度の強度が有る。殺意を感じてから剣を取る時間ぐらいは稼げるだろう。入り口が狭ければ囲まれにくいのでより良い。
距離的にも十分たどり着けるはずだ。
「たぶん、あっちだったよな」
あと少しすればほんの少しは眠れるぜ!
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