「レグルスは、この縄を持ってて!そのまま村まで行くわ!」

「分かったよ……」

声に元気が無い。計画が崩れた上、アイリスを縛っているのだから、そりゃ乗り気じゃないのだろう。

仕方無さそうに、レグルスが縄の端を持つ。

まるで、犯人の護送のようだ。村人も、これ以上何かしようとは思わないだろう。

「捕まっているようにしか見えないぜ!バッチリだ!」

「良かった……。ウロボス様、後はよろしくお願い致します」

アイリスが頭を下げる。

「分かっておる。……じゃが、本当によいのじゃな?」

「はい……」

また重い空気。

「なあ、アイリス。俺と行くのが嫌なんじゃないのか?」

「そんなこと無いわ」

だったらどうしてそんなに暗くなる。

「何か問題があったのか?このままじゃ成功しないかもしれないとか……」

「大丈夫、何も問題は無いし、私の思ったとおりにいってるわ!」

「ならいいじゃないか。すべてが円く収まるんだろ?」

「そうよね!行きましょう!」

元気そうに振舞うが……空元気のように見えた……。

アイリスが歩き出す。全員で村に向かった。

アイリスの計画………。良く分からないが、

これでアイリスもレグルスも幸せに暮らせるはずだ。

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