「悪魔だ!逃げろ殺されるぞ!」
一人の男が私を指差し、逃げていった。
「出て行けー」
子供が一人石を投げた。
「我を守りし強き鎧よ、ここより1の空間を隔て、かの者の攻撃を防ぎたまへ“エリアディフェンション”」
私を包む半透明のバリア。石を防ぐ。
『アイリス!私を召喚しろ。早く!』
フィソラの心配そうな声。でも、
「大丈夫。これでも予定通りよ」
大丈夫。私は負けない。この後、どんなに憎まれても!
「イドロットとフーリーをよくもあんな目に!悪魔!」
そうよ!犯人は違っても、今の私は悪魔よ……。今のうちに逃げて。
私がわざわざ、目立つところを歩く意味無いじゃない!
「長老様に近づくな!」
小屋に着き、入ろうとした瞬間。後ろから石をぶつけられた。
仕方ないわ!私はこの後……もっと酷い事をするもの……。
でも………あなた達と………仲良く暮らしたかった。………どうして私を嫌ったの。
涙が一粒。地面に落ちた。
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