第2章:運命の出会いは突然に!
………俺は、……生きているのか?……
確かめるために目を開くと、誰かが俺を心配そうに見つめていた。すごくかわいい女の子だった。
とても温かく、そして何より……優しい目をしていた……。
俺が寝ているのは、木の床だった。森に落ちたはずなんだが……。
「目が覚めたのね!良かったわ……。フィソラ!目を覚ましたわよ、来て!」
その瞬間、入ってきたのは人ではなかった。いや、そもそも入らなかった……。
白いドラゴンが、窓から顔をのぞかせる!
幼体なのだろう。かわいい顔だったが、間違いなくドラゴンだ。
「何でこんなところにドラゴンが!?そういえばここは?」
わからない事だらけだ。どうして、俺は生きている?
どうして、目の前にこんなかわいい子が?
どうして目の前にドラゴンが?しかもこの子のいうことを聞いている!?
「私は、アイリスといいます。ここは、ドラゴン使いの一族の村です。
この子はフィソラ、私のパートナードラゴンです。」
『念話だから声は聞こえないだろうが、よろしく』
アイリスと名乗ったその少女は、まつげが長くパッチリした目。顔も整っている。
きれいな栗色の髪はショートカットで、よく似合っている。
肌も白く、透き通るように美しい。足も長くすらっとしている。
アイリスとは花の名前、その名のとおり花のように可憐な姿だ……。
待てよ……さっきこの子、パートナードラゴンって言ったよな!
「もしかして、このドラゴンって君のパートナー?」
フィソラと呼ばれたドラゴンを指差し尋ねる。この僕より小さい子が、ドラゴン使い?
まさかな……
「そうですよ。私のパートナーはこのエンシェントドラゴンです。」
当然といった感じで話す。この子にとっては、不思議でも何でもないようだ。
「君何歳?」
「16です。」
俺より2歳若い……もう言葉が出ない。……俺は、また別の異世界に来たのだろうか?
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