「見つけたのね!さすが、私のパートナーやるときには、やるわね!」
「どうすればいいのですか?敵も、もうすぐ活動し始めます。手短に教えて下さい!」
アイリスは、宝物を発見したかのように、嬉しげに。そしてアルタイルは、急ぎ気味に話す。
「まず、リーリアの魔法が重要なんだ。何か奴の全身を濡らす事が出来る魔法はあるか?」
願いを込めて、リーリアに聞く。その魔法がなければ、この解決策も役に立たない。
「大丈夫あるわよ!ちょっと高度な方法だけど、私にとっちゃ楽しょ……」
残念ながら自慢話を聞く暇はない。気にせず話を進めた。
「じゃあ、次はフィソラだ。フィソラは、……」
「ちょっと無視せずに最後まで……」
アルタイルがリーリアを止めてくれた。口をふさいでいる。仕方ないよな……。
「フィソラは、最初に、火を奴の全身に吹きつけてくれ。長ければ長いほどいい。頼むぞ!」
「でも、火は効いていなかったじゃない!何の意味があるの?」
アイリスが全く解らないといった様子で訊く。アイリスでも、気づいていないらしい!
『その通りだ。私にも分からない……。なぜ、またそんな無駄な事を』
「フィソラも無駄だって!本人が言っているのよ。どうして……」
その瞬間、一際大きく鎖の切れる音がした。
振り返ると、もうほとんどの鎖が切れている。後5本……。
「時間がない!終わったらすぐに話す。言ったとおりに頼む。俺を信じろ!!」
「………分かったわ。あなたを信じる!頼むわよフィソラ!」
あと4本。
『そうだな、ギルバートを信じないなど……どうかしていた。私が敵に近寄れば、当然危険な目にあう!
それでも、頼むのは、かなりの自信があったからこそだろう!信じよう!』
あと3本……
「アルタイル!リーリア!そっちはどうだ」
「こっちも大丈夫です。ですよね、リーリア」
あと2本……
「もちろんよ、いつでもどうぞ」
あと1本……
「アルタイル、最後の仕上げは、俺とお前だ。リーリアの水が当たったら、脚に一番強い技を叩き込んでくれ!」
「分かりました。任せてください!」
鎖が切れた。
敵が迫る!
「フィソラ!気をつけて行け!」
フィソラが飛んだ!
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