しばらく歩いていたが、最初の動物達の群れ以外には、全く会っていない!
「アルタイル、これってやっぱりあれか?敵が近いのか?」
「そういうことになりますね。狙い通りです!事前に分かってよかったですね」
「どうよ!私のパートナーは優秀でしょ!」
敵が出ると話しているにもかかわらず、リーリアはマイペースだ。
そしてもう一人…、
「動物達がいなくなって寂しいわね…。また会いたいわ!」
「アイリス…。そんなこと言ってる場合じゃないだろ」
これまた、マイペースだ…。しかも、動物達がいなくなってから元気が無い。
「まあ、元気だせよ。敵を倒せばまた出てくるって!」
「そうね…。でもやっぱり……寂しいわ」
アイリスがため息をついた。いつも元気な彼女が沈む事はあまり無い。
ゴーレムのせいで動物達が苦しんでいることが、心苦しいのだろう。
彼女は、優しすぎる。だからこそ、戦闘がメインのミッションは久しぶりだったのだ。彼女が嫌がるから…。
そのとき、急に湖の水が盛り上がり、はじけ、水しぶきが散る。
しまった。突然の事で、陣形も何もあったものではない。
近くにいるのは分かっていたのに…、水の中とは考えていなかった。
トビウオの姿をしたゴーレムが無数に出現した。
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