第2章:属性ゴーレム


ジャンケンはアイリスが勝ち、火山へ向かう事になった。

火山内部の洞窟を進む

「さすがに熱いわね!こんなに熱いなんて。みんな大丈夫?」

「大丈夫な訳無いじゃない!冗談じゃないわよ!あ〜もう!暑ーーーい!!」

リーリアはかなりイラついているようだ。

「ま、まあそうイラつくなよ。たしかに、こんだけ暑けりゃ敵も少ないって!」

「そうですね。戦わなくて済むんです。危険は少ないですよ」

「そりゃそうだけど…、いくらなんでも暑すぎよ!」

すでにローブを脱いでいる、彼女の服の中で最も丈夫らしいのだが……。暑くてたまらないのだろう。

だが、脱いでも長袖長ズボンさぞや暑いだろう。

もちろん暑いのは俺達もだ。

もちろんマフラーは外しているが、俺は長袖長ズボン、今日終わる予定のこの仕事に、当然着替えなど持って来ていない…。

アルタイルに至っては、半袖だが厚手の服しかも裾には、ファーが付いていて暖かそうだ。

この場合、たまったものではないだろう。

「ねえ…、みんな大丈夫?」

マントを羽織っているとはいえ、一人だけタンクトップとスカート…とっても涼しそうなアイリスが声をかける。

「気にしないでください。大丈夫ですよ」

さっきからアイリスは、ずっとこちらを気にしている。解っているのだろう…平気でいるのは、自分だけだと言う事を…

「ギルバートは大丈夫?」

アイリスが、小さな声で尋ねる。

「ああ、大丈夫だ。気にするな…」

心配してくれるのはありがたい。とても嬉しい。

でも、これからしばらくこんな感じだ。今なら10分あれば引き返せる、戻るなら今だ!

だが、他の地形はもっと酷いかもしれない…。もしかしたら、ここが一番楽な道なのかもしれない。

そんな事を考えつつ歩き続ける。

『すまないな、今回は何もできない。

変身すればできないことも無いのだが、こんな事で変身しては戦力が下がる』

「もちろん分かっているわ!みんな苦しそうなのは、ここを選んだ、私の責任よ。あなたは気にしないで」

『せめてみんなを乗せようか?歩くのも疲れるだろう』

ずっと心配そうだったアイリスの顔が、ようやく少し明るさを取り戻す。

「みんな!フィソラが乗せてくれるらしいけど、どうする?」

「え、本当、絶対お願い!こんな暑い中、歩くなんて真っ平ごめんだわ!」

「ぜひお願い致します。正直のところそろそろ……」

「ぜひ頼むよ、いやー良かった。まだまだ歩くかと思うと、嫌になりかけてたんだ!」

見事なまでに満場一致。では早速……

「ありがとう、フィソラ!それじゃよろしくね!」

指輪が光りフィソラが現れる

『力になれてよかった。私だけ楽をしているようで申し訳ないからな』

現れるとすぐに乗る、フィソラが手伝ってくれたので、体が大きいにもかかわらず、結構楽に乗れた。

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