春が来た

 春が竹野にもやってきた。春になったなあと感じるのはもちろん暖かさもあるが、やっぱり野が色に染まっていくのを感じたとき。最初は遠慮がちに、そして、一気に色を付けていく。
 河原や土手には圧倒的に菜の花が多い。所々黄色い帯になって咲いている。

 そういえば昔からそうだったのだろうか。小さい頃は季節の色なんてあんまり感じていなかったように思う。
 最初に色を感じたのは、いつ頃だろう。夏の終わりの海の色のような気がしている。人影もまばらになって海が澄み渡ってきて・・・。なんかさみしい。そんなときの記憶と一緒に残っている。だから小さい頃は秋に色を感じていた。

 今は、雪の降らないただ何となく寒いだけの冬がちょっといやで、春の訪れがとっても待ち遠しい。竹野にも春がやってきた。

2002,4,22

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