結婚式のテーブルを飾った花

 5年ほど前に職場の同僚二人が結婚した。その日の披露宴会場のテーブルを飾った花は、「幸せそうなあの二人の今の思いを分けてあげる」というかのように、招待されたみんなに配られた。
 帰ってから、ジバンシーの小さな陶器の入れ物に入れてみた。色合がこぢんまりとまとまっていたので、その時に葉書の大きさの水彩紙にスケッチした。
 それなりの意味を持った花だと思ったからかもしれないが、けっこういい感じと思って眺めたのをぼんやりと思い出す。

 結婚式には何度か招待されたが、その中で2回出席できなかったことがある。理由はあるにしても、やはりその場に行って直接「やったなあ」と言えなかったことに対し、今でも残念におもう。

 人生の中で2度とないことに対しては、万難を排さなければならないなあとあらためておもう。

2002,1,17

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