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−職人の美意識−

日本に住まわれている方なら一度は、寺社仏閣などの日本建築をご覧になったり訪れたりされていると思います、また一般住宅においても○○家や○○邸といった国県市町村の文化財になっている建物も多くあります、私もよく訪れましたし、今も暇を見つけては奈良、京都などによく見学に行きます、仕事がらということもあるのですが、やはり日本建築が好きなんだろうと思います、威風堂々たる佇まいでありながら、静寂観や優雅さがあり、四季折々の表情を見せる、そんな雰囲気を創り出せた先人の職人たちには驚かせれるばかりです、建築の職人と言えば大工(棟梁)を思い浮かべると思いますが、大工職人だけでは名建築と言われる建物を建てることは出来ません、数多くの職人の知恵・経験・アイデア・技術が結集され名建築は生まれます、庭師が庭を考え、建具職人が建具を、左官職人が壁・塀を、瓦葺職人が屋根をといったようにです、微妙な角度、些細な装飾、それぞれ職人の技が建物全体のイメージを決めるのです、どう収めるか、どう見せるかは、それぞれの職人の思いがあり、それが合わさり重なり合い静寂観や優雅さが醸し出されるのだと思います。
私は屋根を担当する瓦葺職人ですが、あまり屋根を注視してご覧になる方は少ないと思います、目立ちはしませんがその建物のイメージを左右する重要な部分です、ご存知の方も多いと思いますが、屋根は真っ直ぐ葺かれてる訳ではありません、反っていたり丸みがあったりしています、その反りや丸みを如何にその建物に合わすか、言い換えれば、どれだけ目立たないように出来るか、目立たないとは違和感がなく自然に調和し無理のない曲線で構成するということ、それがその建物に合っているということを意味します、大げさかもしれませんが、その建物を生かすも殺すも瓦葺職人が大きく関わっているのだと思っています、主張しすぎない屋根、自然に調和する屋根、そういう屋根を目指しこれからも瓦を葺いていきたいと思っています。


反り屋根 唐破風屋根 匠瓦葺工業  松若 富員

参考・瓦葺職人とは?:ウィキペディア 瓦葺職人



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