<<スイスの話>> スイスの魅力 旅行記 子連れアルプス計画

1995年7月 スイス・イタリア 10日間 【3人で新婚旅行?!】
1996年8月 スイス 8日間 【ハプニング続きの2人旅】
1997年7月 ウィーン・スイス 8日間

ハプニングはしょっぱなから始まった・・・夫の祖父が旅行前々日に亡くなったのだ・・・
スーツケースを広げ、荷物の最終チェックをした翌朝電話が鳴った。長期休暇前の最終出勤日のことだった。
まずはキャンセルの手続。航空会社に電話。ホテルにはそれぞれFAXを送る。
(当時はまだニフティサービスのパソコン通信しかなかったので、メールで連絡はできなかった)

個人旅行なのでこういう時旅行会社に電話一本で済まないから大変。でもメリットもある。
ホテルに関しては「日を変更するだけならキャンセル料はいらない」という。
航空券のキャンセル料は、旅行保険加入時に取消短縮保険(※)もオプションで入っていたので、 これでカバーできる(と思った)。会社にも忌引き休暇の申請と長期休暇取り直しをお願いする。

その後、夫の母が「行っておいで」と快く言ってくれるのに甘え、8月下旬に予約を取り直す。

旅行先でも電車が途中で動かなくなったり、私が発熱してしまったり、ハプニングの多い旅となった。
そして一番のハプニングは航空券のキャンセル料が取消短縮保険でカバーできなかったことである。
そのお話はページの一番下で・・・

 
行程 宿泊
関西国際空港11:45発(スイス航空)→チューリッヒ空港16:30着
空港駅よりスイス国鉄でシュタイン・アム・ラインへ

チューリッヒで国鉄の切符を購入する際、窓口で何度も行先を確かめられ、切符を受け取る時も「本当に今からあんなところまで行くつもり?」みたいな事を言われた。
ちゃんと時刻表で確かめてるから大丈夫、「この電車に乗って、ヴィンタートゥーアでこの電車に乗り換えればいいんでしょう?」と確認。 それでも珍しそうに見てる。ちょっと不安になってきた。

電車に乗り込み、乗り換えもバッチリ、あとは目的地まで楽なもんさーと、1年ぶりのスイスの車窓にふけっていた私達。 あと駅5つくらいかなーというところで、いつまでたっても発車せず、なにやらドイツ語でアナウンスが入る。
スイスでは発車の笛も鳴らないし、駅名さえもいちいちアナウンスしない。時間が来たら静かに出発する。この静けさが私達は好き。

でもこの時ばかりは危うかった。車掌さんが車内の点検をしていなかったら私達はその日目的地へ行けなくなるところだった。 電車が不調で、代わりにポストバスを出すので、乗り換えてくださいというアナウンスだったらしい。 のんびり座ってる私達を発見してくれた車掌さんの驚いた顔と、見送ってくれた笑顔が忘れられない。

そして乗ってみたいと思っていたポストバスにこんなハプニングで初めて乗る事になった。
運転手さんのお気に入りなのか、ピングーの人形がフロントガラス中央に揺れており、ピ〜プ〜パ〜♪と、かわいい警笛を鳴らしながら 民家の間を進んで行く。観光地と違って生活の気配があるが、どの家も小奇麗で、窓辺や庭は花で彩られている。

駅に到着。 ここでチューリッヒの国鉄職員の態度が理解できた。駅前にはお店もなにもない静かな所だった。(翌日ライン川を移動する船に乗ってわかったことだが、 ここでは電車の駅よりも船着場の方が賑やかなのである。)ホテルへ向かう道も人が少なく、夫だけが頼り・・・
(←)途中ライン川にかかる橋を渡るが、夕陽が照らされている景色が油絵のように美しい。
スーツケースはチューリッヒ空港駅から翌日宿泊予定のルツェルン駅に送っておいたので、1泊分の荷物だけで移動して正解だった。

ホテルは、壁面にフラスコ画が描かれたこのあたり特有の建物で、部屋は質素で清潔。1階がレストランになっており、そこで遅い夕食を摂る。 隣席には子供から老人までの家族親戚が集まってだれかのお祝いをしているようだった。だんらんはどこの国でも暖かくて素敵だな、と思う。

シュタイン・アム・ライン
【Adler(アドラー)】

シュタイン・アム・ライン −(船)→ シャフハウゼン −(国鉄)→ ルツェルン

翌朝は日曜日だった為、数少ないみやげ店もすべてお休み。楽しみにしていた市庁舎前のカフェもお休みで残念。でも教会の鐘が静かな町に鳴り響き、なんとも心地よい。
民族博物館みたいなところがあったので、入館。昔の人の家具や生活道具などを見る。四重奏のコンサートが開かれており、しばし鑑賞。

町中は素敵な看板がいろいろ。何屋さんかな?(↓)

ライン川を下ってシャフハウゼンへ行く為に船着場へ向かう。電車の駅前よりずっと賑やかでここではみやげ店もオープン。船に乗るとコーヒーをすぐに注文。静かな船旅を 期待していたが、隣席の男性ばかりの大学生くらいのグループが♪Happy Birthday to you〜♪と大声で歌いだし、夫は集合写真のシャッターを押すはめに・・・。 でもみんなすごーく楽しそうでこっちまで嬉しくなってしまう。

シャフハウゼンへ到着。騎士の家のフラスコ壁画を眺めたり、ムノット城塞に登って景色を楽しむ。城塞の周りの一面のブドウ畑が印象的。

国鉄でルツェルンへ。駅にはスーツケースが無事に届けられており、受け取る。 今夜のホテルはまだ決めておらず、駅前のインフォメーションで予約。
カペル橋が見える川沿いの素敵なホテルを予約してもらい、スーツケースをごろごろさせながらホテルへ向かう。
カペル橋はたくさんの花が飾られており、絵に描いたような美しさ。その後周辺を散策し、肌寒かったので駅前のスーパーへ〔パンスト〕を買い求めに 行ったけど、季節柄売っていない。仕方なく手持ちの服でなるべく暖かい格好で夕食へ出直す。

夕食はケーブルカーで登ったところにあるホテルGutschへ。高級ホテルなので緊張したが、お店の人は親切だった。
ここで寒くて風邪をひいてしまった・・・

ルツェルン
【DesAlps(デ・アルプ)】

国鉄にてルツェルン発→(インターラーケンとラウターブルンネンで乗換)→ヴェンゲン着

ブリエンツロートホルン鉄道で汽車に乗る予定だったが、私の風邪で中止。(;_;)グスン・・・。移動のみとなる。

ヴェンゲンは前回ハイキングで訪れたとき静かで気に入り、その時によさそうだとチェックしていたホテルへ。

夕食はホテルのダイニングで。ウェイターのフェルナンドは、とてもよく動いてよく話す働き者。
日本人のT夫妻と知り合う。食後お話してみると、やはりリピーター。毎年スイスを訪れ、ここを拠点にあちこちへ足を伸ばすそうだ。 なんともリッチな旅行でうらやましい限り。T夫妻とはその後も年賀状でスイスへ行きの様子を知らせてもらっている。

ヴェンゲン
【BERGHAUSベルグハウス】

【ヴェンゲン滞在】

私はとうとう発熱し、部屋で薬を飲んで熟睡。夫はふらふらと一人でハイキングへ。 夜から大雨が降り出す。スイスでは8月末はもう季節の変わり目なのかも・・・

ヴェンゲン
【ヴェンゲン滞在】近辺をハイキング
ヴェンゲン→(登山鉄道WAB)→ラウターブルンネン(ケーブルカー乗換え)→ミューレン
→(ロ-プウェイ)→ギンメルワルト→(徒歩)→トゥリュンメルバッハの滝
→(ポストバス)→ラウターブルンネン(登山鉄道WABへ乗換え)→ヴェンゲンへ戻る

ラウターブルンネンから急な斜面をケーブルカーで登り、ミューレンへ。お花がいっぱいの道を散策しながらロープウェイ 乗り場へ向かう。ちょうどお昼時だったので、何か食べようと思ったが、レストランはなく、小さなお店でパンと牛乳を買い、 ロープウェイ乗り場で頂く。ロープウェイは登ると山頂付近へ向かうシルトホルンだが、小雨の為谷間へ下ることにした。

絶壁の横を急降下するのでスリル満点、無事谷間に到着。

  目的地のトゥリュンメルバッハの滝まではバスが出ていたが、時間が合わず歩くことに。これが意外と楽しかった。バスの通る道路と並行して遊歩道がある ので、のんびり歩ける。鼻歌を歌いつつ、道端の花々を愛でる。民家では珍しく布団や洗濯物が干してあるのが見られた。 だれもいないところを夫婦二人っきりで歩くこともなかなかないし・・・

トゥリュンメルバッハの滝に到着。エレベータで登って、滝のすぐ横を見ながら歩いて降りてくるようになっている。 小雨の為、レインコートを着ていってたのでびしょぬれにならずに済んだ。滝は想像を絶する迫力で、絶壁の奥までえぐられているほどの侵食力。 ちょっと足を滑らせると飲み込まれそうで怖かった。天気がよければハイキングへ行ってたけど、小雨のお陰でここへ来てよかったね、と夫と感動
帰り道はバスで帰路へ。

ヴェンゲン
ヴェンゲン→(ハイキング)→グリンデルワルド→(ポストバス・グローセシャイデック経由)マイリンゲンへ→チューリッヒ着

ようやく晴れる。ホテルを出て、ヴェンゲン駅へスーツケースを預け(チューリッヒまで送ってくれる)、ハイキングへ。
去年も訪ねた途中の小屋でカフェ。同じラズベリーケーキを注文したけれど、味が違う・・・すっぱい〜。
クライネシャイデックにつくと、お待ちかねの青空の下での昼食。スイスは本当に空がうまい!

グリンデルワルドに到着。バス出発まで時間があったのでゴンドラでフィルスト往復。美しい景色の見納めだー。

かわいい警笛を鳴らしながら、峠道をけっこうな速さで折り返しては降りていく。途中 グローセシャイデックで休憩があってびっくり。乗るバスを間違えたかと思った(>o<)
マイリンゲンに近づく頃には川辺でキャンプを楽しむ家族連れなどが車窓から見られた。無事マイリンゲンに到着。

マイリンゲンも駅前に素敵なホテルが建ちならぶ。電車でチューリッヒへ。またもや駅前でホテルを探してもらう。スーツケースをピックアップしてホテルへ。

チューリッヒ
朝、チューリッヒ市内散策・買い物。木彫りの人形、素敵だけど持ち帰るのも大変だし、高価で手が出なかった。
国鉄で空港へ向かう。13:00発スイス航空にて帰路へ。
機内泊
関西国際空港8:15着
※使えそうで使えなかった、保険会社の旅行取消短縮保険

旅行取消短縮保険とは、旅行へ行く前や行ってから、キャンセル(取消)したり、途中で帰ってくる(短縮)などにより生じる キャンセル料や変更料を保険でカバーしてくれるというもの。海外旅行保険を申し込む際、特約としてわずかな保険料でつけることが出来る。

今回の祖父の死亡によるキャンセルは、保険会社の定める近親者の死亡によるものだったので、保険会社も一旦は「保険対象になります」との返事だった。

なのに、である。その後、保険会社に必要書類である「死亡届」を添えて保険の請求をしたら、「死亡届に記載されている【直接の死因である症状の発生日】が 保険の契約日より数日前なので」とのことで保険対象外に。要するに、亡くなりそうな人がいる時に契約したものは無効だということ。 とはいってもそんなこと起こるなんて思ってなかったのに〜、保険ってややこしいー(ToT)