正倉院展オフ会レポート PART1

2003年11月2日(日)、正倉院展を見に奈良へ行ってきました。
参加者はカワイさん、バビルサさん、管理人(ゆふこ)の3人。古都の休日を満喫してまいりましたので皆さまにもご報告します。

・コース
  昼食→正倉院展(奈良国立博物館)→大唐西域壁画by平山郁夫(薬師寺)→お茶

1.昼食

  12時に奈良駅で集合して、まずは腹ごしらえ。地元奈良市民のバビルサさんのご案内でベトナム料理レストラン tan nam(タムナム)へ。ビルの1階なのですが奥まった場所にあるため、休日のランチタイムでもゆったりした雰囲気です。エスニックなインテリアもいい感じでくつろげます。
  ここでバビルサさんはごはんにピリ辛味でいためたお肉などを乗せたランチセット(名前忘れました)、カワイさんと私はフォー(ベトナム麺)と緑豆おこわのセットをいただきながら、自己紹介&今日の予定を確認。ハンドルネームの由来や好きな漫画、奈良の印象(私は奈良は初めて、カワイさんは子どもの頃に来たきり)を話しているとあっというまに1時間。そろそろ徒歩で15分の国立博物館へ向かうことにしました。


2.正倉院展への道のり

  旅行シーズンに加えて3連休の2日目ということで、奈良の町はとても人が多いです。バビルサさんもびっくりしていました。車道を見ると延々と車の列。観光客用の人力車も走っています。最近どこの観光地に行ってもこのレトロな人力車を見かけます。小樽の運河近くでも何台も客待ちをしていました。沿道の紅葉も色づき始めてぶらぶら歩くのに最適、のはずだったのですが、お昼過ぎから小雨が降り始めました。しかしさほど気にせず歩く3人。途中の土産物屋でカワイさんは「奈良限定デザイン・ハロー○ティボールペン」を購入。「友達にシャレで頼まれたんです!」と何度も絶叫していましたが果たして…(ニヤリ)。 

★観光用人力車。車夫はバイトの大学生? ★かわいくおかしい道路標識。

  「まだですかあ〜」とつぶやくカワイさんを励ましつつふと彼女の足元を見ると、ヒールが細く華奢なパンプスを履いています。そんな靴ではこの広い奈良を回れないぞ! でも「女の子オーラ」が出ているみたいでうらやましがりつつ反省。私ももう少し身なりに気を使わなくては…。
  そうこうしているうちに博物館のある奈良公園に到着。
  しかし、しかし、期待していたのに鹿がいない〜! バビルサさんも「いつもはもっとわらわらいるのに…? 人より鹿のほうが多いくらいなんだけど」と首をかしげています。奈良の人は皆早起き、なぜなら神様の使いである鹿が家の前で死んでいると大変だから、人が見てないうちに隣に押しやるのだ、というホントかウソかわからない噂を聞くくらい、奈良には鹿がたくさんいると言うのに。雨降り&人が多すぎてびっくりしているのかな、と話しながら博物館へ向かっていると、ぽつぽつと鹿の姿が見えてきました!

★角を切られた雄鹿  ★鹿とたわむれるカワイさん&バビルサさん(と関係ない人達)


3.正倉院展
  本日のメインイベントです。
  展示物の魅力のためか歴史好きの人が多いためか、はたまた会期が短いせいか、チケット売り場は長蛇の列です。ちょうど昼食後という時間帯もあるのでしょうが。
  ようやくチケットを買えたと思ったら甘かった。入り口までの列はチケット売り場の比ではありません。ひょえ〜と驚きつつもバビルサさんが「どうせ1年中正倉院にあるんだから、少しずつ借りてきて常設展示にすればいいのに。そしたら年1回というありがたみもなくなって、こんなに人が詰め掛けたりしませんよ。でもこれで1年分の入場料を稼いでるようなものなんでしょうね」」と爆弾理にかなった発言を。すいません、ウケました、私。
  
  しゃべっているうちに列も進み、やっと入館。
  どわーー! 展示ケースの前は二重・三重に黒山の人だかりです。私たちに見えるのはケースの上方のみ。お行儀よくしていたらいつまでたっても見られそうにないので、人垣の後ろを行ったり来たりしながら隙間からお宝を垣間見る、という方針でいきました。また今年の展示は屏風、刺繍、古文書、薬、身の回り品など、比較的小さいものが多いのです。とうとう全く姿が拝めなかったものもありました。「あれ、何でしょうね」「えーっと、なんか、靴?みたいなものが見えたような気が…」「あ、この角度からなら見えますよ、一部分だけ!」てな感じです。絹の靴下なんか擦り切れてるし、紙に絵が描いてあるものも、「鳳凰と麒麟が描いてある、って言われても…。そう言われてみればそれらしき形があるようなないような…?」だし、ひょっとしたらこのなかには「残っていることそれ自体が価値である」みたいな物も多いのでは、という気がしました。
                                                    
  それでも思わず「うわー、きれい! かわいい!」と声を上げてしまうものも何点もありました。「紅牙撥縷尺」(赤く塗った象牙の細い板にびっしりと模様が描いてあるものさし)や「瑠璃魚形」(いろんな色のガラスでできた魚型の飾り)、「碧地金銀絵箱」(仏様への献物を入れる箱)などです。女性用の裳(スカート)も刺繍やはぎあわせの作りがとても細かく、手工芸の技術は昔の方が優れてたんだなー、としみじみ思いました。そこまで古くなくても、アンティークのレースなんかも今の技術ではできない、って言いますし。
  正直言って古文書のほうはよくわからなかったのですが、さらーっと見ていたら「阿毘達磨発智論 巻第七」を発見! これはもしかして『玄奘西域記』「摩掲陀国の巻」で正法蔵さまが「あそこにあってここにない教えがあるのじゃ。行かねばならぬ」と言っていた(そして玄奘&プーに「それはあります」と返されていた)アレではないか!? さっそくバッグから『玄奘西域記』文庫2巻を取り出し(なんで持ってんだオイ)ページをめくる管理人、気のせいか数歩引いていくカワイさん&バビルサさん。
  しかし正法蔵さまが言っていたのは「アビダルマ純正理論」と「アビダルマ雑集論」でした。うーん残念。でもこの2つと近いところにあるお経なんですよね、きっと!


★今でもエスニック雑貨屋で売ってそう ★水色がPOPでびっくり ★定規の目盛りは絵

    

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