浩之の非日常(仮)
第五話
火曜日A
「っただいま〜」
「おかえりなさ〜い、アナタお風呂?お夕飯?」
「・・・・・一緒に帰ってきたオマエが言うな、綾香」
「いや、言って欲しそうだったから」
・・・・・コイツわぁ
「じゃ、フロ」
「ダメ、わたしが先。その次は姉さんね」
「ってコラ、じゃ聞くなよ;;」
ぬぅ・・・誰が家主だと思ってやがる・・・(※家主は親父だけど)
「じゃ、セリオは夕飯の方お願いね」
「−はい」
「するコト無かったら寝ちまうからな、オレは食卓片づけらぁ」
寝たら起きないってスキルがあるから手に負えぬ・・・とは余談。
適当に食卓を片づけて、さてメシ待ちだ。二人はシャワー・・・・・・やっぱヒマだな。
セリオは手伝い要らないって言ってたけど、やっぱ気が引けるな。
「セリオ、手伝うぜ」
「−いえ、お席でお待ち下さい」
「いやぁ、やっぱり気が引けるし二人でやった方が早いだろう?」
「−そうですか・・・では、食卓に食器を並べて頂けますか?こちらはもうすぐですので・・・・それと、浩之さん」
「ん?」
「−つまみ食いは、ダメです」
「・・・・・・・」
綾香と先輩が風呂からあがったので、食卓につく。
「浩之風呂入ってらっしゃいよ」
「腹減ったから後にする」
「フケツねぇ・・・」
「ま、いいわ。いただきま〜す♪ ん、おいしー」
「−有り難う御座います、綾香お嬢様」
「オレはインスタントばっかだったから、コレで生活改善計れるかもな」
「浩之って、自炊出来るんじゃなかったっけ?」
「おっくうになってくるんだよ」
「んー、わたしも一人暮らしなんかやったら自炊出来なくなるのかな・・・」
今更だが、こいつは料理が出来るのか?・・・興味深いところだな、聞いてみよう。
「なぁ綾香、オマエ料理って出来るのか?」
「失礼ね、出来るわよ。それなりだけど」
それなり、ね・・・まぁ、コイツなら当然なんだろうか。お嬢様やってるから、つー定義は要らないな。じゃ先輩は・・・・・いや、いい。
「じゃぁ、食器洗いは誰がするか決めるぜ」
「−え・・・?いえ、私が」
ふと、不思議そうな顔をしてセリオが返した。
「いやぁ、やっぱこういうのって決めた方が良いと思うぜ。セリオもやっぱ女の子だし、仕事押しつけてばっかだとやりきれねぇ」
「そうね・・・たまには良いこと言うじゃない、浩之。セリオもこの際だからそのクセ直したほうがいいかもね。メイドロボである以前に友達でしょ?私達」
「・・・・・・」
「先輩も賛成だってさ。多数決によりっ、ジャンケンで決めるぜっ!」
「−ですが・・・」
「異議ナーシ!じゃん・けんっ!」
・・・・・・・・ぽんっ!
「はい浩之に決定〜〜♪」
「あちゃぁ・・・・」
言い出しっぺのオレが食器を洗うことになった。
「後悔してる?」
「してないぜっ」
張り切ってドースル・・・とも思ったが、セリオにやらすのも悪いだろう。
「−浩之さん、やはり私が・・・」
「いやぁ、折角決めたことだしセリオはお嬢さん方のお相手頼むぜ」
「−有り難う御座います」
と言って深々と頭を下げる。大袈裟だろうに・・・・まぁ、セリオらしいな。
一人で食器を洗う・・・朝食の時の食器もセリオが洗っておいてくれたから、スグに終わるだろう。洗い終わって、綾香に声をかけられた。
「浩之、さっきは有り難う。やっぱりそうだよね・・・」
少し思い直したように訳の分からないコトを言い出した。
「オマエに礼を言われることはしてないぞ。何がヤッパリなんだよ」
「私さ・・・セリオのコトを友達だって言っておいて、気づいたら頼りっぱなしなんだよね・・・。さっきの浩之のおかげで気づいたわ」
「ンなコトに真剣になるなって。そういう所を含めてオマエら友達同士だろ?違うか?」
「そっか・・・アリガト」
「で、オマエの友達ならオレの友達だ」
「ふふっ、言ってて恥ずかしくない?」
「まぁ、な」
事実、少し恥ずかしかった。鼻の頭を掻いて答える。
「じゃ・・・・オレ寝るわ」
「食べてスグ寝たら牛になるわよ。どぉ?私とトレーニングでもさ」
「まー・・今日は付き合うぜ」
どうも、コイツらが泊まるのに慣れたような気がする。ちがうな、角がとれたっつーか、やっぱコイツら友達だわ。
(つづく?)
あとがき
久しぶりにぃ〜、書いたです。メール下さった方、続きが遅くなってしまいました。うーん、なんとか浩之の人格の軌道修正を施工中・・・(^_^;)
取り敢えず同居に慣れたってワケでシメちゃってます。・・・・いいよね?
引き続き、カミソリだろうが何だろうが募集中ですっ・・・いや、カミソリは要らないなぁ^^
akkun.s@nifty.com
http://homepage1.nifty.com/akkun-02/
あきひろさんより浩之の非日常第五話を頂きました〜(^^
う〜ん確かにお久しぶりです(笑)
今後もご期待しております〜