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1.はじめに
※なお,このページは,「3.接続ボックスの組み立て」で完成した接続ボックス内の配線作業の説明を兼ねています。 2.パスカル電線(S-cable)Ver.2の製作 図のように,10色の電線を1段ずらしで接続します。1本ごとに長さを変えると,ずらしてあることがよくわかります。 スライドスイッチは,左右位置で極性切り替え,中央位置でOFFとなります。
3.パスカル電線(S-cable)Ver.3の製作 (Ver.3)は,コネクタ(サトーパーツ「マルチコンセントCN-35[10P])で接続ボックスと接続するようになっています。これによって,鉄芯などに巻きつけ易くなっています。 ※東レ理科教育賞の受賞作品集には,このタイプを掲載しました。また,受賞賞金を利用した100台プレゼントも,このタイプでした。
(2)接続ボックスの蓋 透明アクリル板を,接続ボックスの蓋とした例です。左が蓋なしで,右が蓋ありです。透明は,中が見えてよさそうです。ただ,舞台裏であり,見せるのは最後にすべきだと思います。その意味で,透明でない方がよい…というのが私の考えです。 ※この例は,研究会などで内部構造を紹介する時のために作りました。
4.パスカル電線(S-cable)Ver.4の製作 (Ver.4)は,(Ver.2)と(Ver.3)を組み合わせた形です。(Ver.2)は,1段ずらしで接続してある事が一目瞭然というよさがあります。(Ver.3)は,切り離せるよさがあります。そこで,この2者を組み合わせると,こういったものになります。
(2)接続ボックスの内部構造 接続ボックス全面は透明アクリル板で蓋をして,1段ずらしの配線部分のみを黒色アクリル板で覆うようにしました。黒色アクリル板は,マジックテープで簡単に脱着が可能です。この例は,余裕のあった当時に作ったものですが,かなりの手間です。ここまで凝る事もないと思います。
5.パスカル電線(S-cable)開発と実用化の経過 ○インターホンケーブル(単線の8芯構造)は,ヒエン堂という電気店(廃業)で同じものを見つけました。50芯線は,電気工事をしている保護者から廃材をいただきました。大阪の日本橋だけでなく,東京の秋葉原まで出かけて探しました。このようにして入手したさまざまな線材を試しているうちに,「0.3mm2×10芯×6m」+「15V電源」という条件に行きつきました。 ○プレゼントのタイプ(Ver.2)は,今の勤務先に異動した年(1987年)に,個人研究として製作したものです。教員研究講座を意識して,安価で作りやすい構造を工夫しました。 ※「パスカル電線(S-cable)Ver.2」のプレゼントは,こちらのページ→「パスカル電線(S-cable)」をご覧ください。 ○1992年,「東レ理科教育賞」に応募しました。これは,電源装置の直列接続によって6mという長さを超えることに成功したからです。理振の電源装置の利用を前提に,6m以上のパスカル電線も実用化したかったのです。また,「科学の祭典」で展示する機会を作っていただいた後藤道夫先生のお勧めもありました。 ○応募がきっかけとなり,Ver.3や4のような凝ったものも次々に作りました。他にも,接続ボックスの両脇にコネクタを付けて,完全に電線を切り離せるタイプも作りました。これは,理科教材会社「リテン」などの製品の原型になっています。 ○受賞をきっかけに,勤務先の教員研修講座で製作実習をする許可がおりました。従来なかった(教科書に掲載されていない)教具は,受賞のような公のお墨付きがないと講座のテーマにできなかったのです。今とは,ずいぶんと違った時代背景がありました。 |