★ 近況(2010年9月〜12月)★ 

  

2010年9月4日(土)  『メダカのクルクル装置』
  メダカの走流性などを調べる自作装置を,H先生から返してもらいました。紛失したと思っていただけに,嬉しいことでした。メダカの行動(他の魚類でも同様)の常識を覆す実験が可能で,東京の「科学の祭典」で紹介したことをきっかけに,テレビ番組「平成教育委員会」にも取り上げてもらいました。日本を代表する動物生態学者である故『宮地伝三郎先生』に高く評価してもらいましたが,一般常識を変えるような広がりとはなりません。装置の自作が難しいことに加え,学会に論文を提出したり,本を書くといった取り組みをしないとだめなようです。
2010年9月5日(日)  『キュウリ85本』
  自宅前の狭い庭に3本のキュウリ苗を生けましたが,85本目で最後の収穫となりました。土作りから始めて支柱を建て,剪定方法を考え,思い通りの場所にキュウリの芽を付けられるようになりました。しかし,さまざまな経費(手間も含めると‥)を考えると,割りに合わないことは明白でした。農家の方は大変だと実感しました。
2010年9月6日(月)  『電磁石になる理由?』
  親しくしている証券会社の方が訪問され,電磁気の話題になりました。彼の小学生時代の疑問が,「鉄心にエナメル線を巻くだけで,どうして電磁石になるの?」というものでした。「教えてないし教える教具もなく,国民のすべてが?のままです。」「そのことを疑問に思って未だに覚えているのは立派です。」「その課題をパスカル電線が解決しました!」と,さりげなくコマーシャル。
2010年9月7日(火)  『工事再開』
  お隣の家屋は完成したのですが,ブロック塀などの外回りの工事が残っていました。今日,再開しましたが,道路との境界など正確な位置確定が不可欠で,請け負っていただいたTさんが苦労されていました。腕だけで大工仕事ができないことがよくわかります。本当にご苦労様です。
2010年9月18日(土)  『家屋登記』
  頼んでいた新築家屋の登記書類が完成し,同窓の司法書士であるKさんが届けてくれました。定年もなく続けられる仕事は羨ましいものですが,それなりに悩みもあるようです。高校時代のクラブ顧問の米寿の会を知らせたところ,出席するという返事をいただきました。彼は地学部,私は化学部ですが,それぞれの顧問が同じ年齢だったようで,一緒にお祝いをしようということです。彼は文系へ進みましたが,尊敬できる顧問との出会いは大きなものでした。
2010年9月19日(日)  『リハビリ訪問』
  リハビリ中の義父が外出を許され,お隣の家の見学を兼ねて訪問されました。元気を回復し,家の完成を喜んでいただけることは何よりです。新しい家の階段の昇り降りは辛そうでしたが,何とかこなすことができました。嬉しく,ありがたいことでした。
2010年9月20日(月)  『メダカ採集』
  中理研の有志で管理している「メダカの楽園」での研修会に,初めて参加しました。「御池フェスタ」というイベントで用いる実験用メダカの採集が目的です。楽園(休耕田)のメンテ作業もあり,泥水に浸かっての雑草抜きという大変な作業が続きました。立派に育ったメダカを採集できたのはよかったですが,疲れました。
  これに先立つ数日前,自宅に水槽を用意し,メダカを飼う準備を始めました。20数年前になりますが,仕事の関係で2年間飼っていて必要なものはすべてそろっています。餌だけは買いに行きましたが,最も目立つ棚に,さまざまな会社の製品がびっしりと並んでいます。かつて,商品のメダカの餌は一種類しかなく,それを用いると次第に死んでいきました。仕方なく餌を探しましたが,長期間飼育しないと良し悪しはわかりません。ようやく見つけたのが乾燥赤虫で,時々,乾燥イトミミズも与えました。自然の中に,「メダカの餌」なるものが存在するはずもなく,生育に問題があっても不思議ではありません。今の製品は,きっと良くなっていると思いますが‥
2010年9月21日(火)  『役所へ』
  不動産取得に関する書類を提出する必要があり,午前中は「京都地方法務局嵯峨出張所」,午後は「府税事務所」に行きました。全く初めてのことで不安でしたが,意外と簡単に受理していただけました。ここ一年,役所関係のいろいろな手続きをしてきましたが,それが必要ということすらわからない書類も多々ありました。それでも,多くの方がこなしているわけで,不思議なことです。
2010年9月22日(水)  『月見だんご』
  我が家に月見団子が登場し,中秋の名月の時期であることに気づきました。京都の団子は,片方が少し尖ったお餅に餡が被さっています。お餅がサトイモを現し,イモから米に移り変わってきた主食の変遷を現しているそうです。また,和食に必ずサトイモが加わるのも同様の理由だそうです。日本がタロイモ文化圏にあることは,数年前にようやく知りました。こういった食の歴史こそ,学校教育で取り上げてもらいたいと思います。
2010年9月23日(木)  『お墓参り』
  自転車でお彼岸の墓参りに行きましたが,半そででは少し寒く,秋を感じました。往復で一時間半の道のりですが,これが,今の体力の限界だと思いました。帰りに家の裏の天神川を見ると,夫婦らしいカルガモが仲良く泳いでいました。家に付くと,庭に新しく植えたハギのあたりからコオロギの声が聞こえました。あちこちに秋が訪れたようです。
2010年9月25日(土)  『天神さん』
  北野の天神さんの縁日に,自転車で出かけました。ここ数年,樟脳ボートの復活・発展・普及に夢中でしたが,ここの縁日が原点‥小さかった頃の日々の遊び場でした。植木を見に行ったのですが,その一角に,なぜかメダカ屋さん‥白や青,太ったのなど13種類のメダカが泳いでいました。先日,採集した野生のクロメダカと比べると作り物のようです。しばらく見ていると,「ペットなんだ!」と気づきます。いずれにしにても,ブームなんでしょう。
2010年9月26日(日)  『ファラデー』
  ファラデーは中学生時代から変らない憧れの偉人です。なんとなく関係書籍を買っているうちに,ずいぶんと増えました。そこで,webに簡単な書評を公開しました。その関係で何冊かを読み返しましたが,ファラデーのイメージは,恩師といえる「藤原秀夫先生」「盛口襄先生」らに似ていることに気づきます。良き出会いがあったことに感謝します。
2010年9月27日(月)  『宇宙いも』
  「宇宙いも」とも「エアーポテト」ともいわれる大きなムカゴをつける変った芋を栽培しています。気がつくと,横のキンモクセイの木にからみついてどんどん伸びていきます。頂に出ると,今度は数本が絡まりあってしっかりした枝を作って天に向って伸びていきます。葉も超巨大で,その生命力は気味が悪いほどです。今日,ムカゴが出来ていることに気づきました。まだ,直径3cmくらいですが,どうなるか楽しみです。
2010年9月29日(水)  『カカオ』
  うちの奥さんが,知人からいただいたカカオ豆を用い,チョコレートに関する科学読物の報告をしたそうです。その時の残りのカカオ豆を持ち帰ったので,調べてみました。
  殻は薄くて簡単に割れ,乾燥した黒っぽい中身が出てきました。細かく砕きましたが,チョコレートの香りはありません。焙煎が必要ということで,オーブントースターで加熱すると,ほのかに香りを感じます。「こんな程度の香り?」と不思議なくらいのものでした。いずれにしても,チョコレートは大嫌い!
2010年10月1日(金)  『メダカの危機』
御池フェスタ用に飼い始めたメダカが,かなり死んでいます。個体数に対する水槽サイズが小さく,少々不安でしたが,やっぱりというところです。自然に任せてもよいのですが,かわいそうなので大きなサイズの水槽に替えました。水替えが手間になりましたが,多分,この程度なら安定するでしょう。本当は,浄化装置などなしで,小さな水槽での分散飼育が理想なのだと思いますが‥。
2010年10月2日(土)  『タイ焼き器』
今日は,私のお誕生日。年齢を考えると,忘れてしまいたいような日です。退職から1年半,何をしたらよいのか心配でしたが,土地や家のこともあって気の休まることはありませんでした。人生,上手にできてるなと,感心します。娘からタイ焼き器を贈られました。わざわざ,大阪の道具屋筋まで買いに行ってくれたようです。家の前のヒガンバナが開花を始めました‥もう,秋です。
2010年10月6日(水)  『診察』
F大学病院で,定期的な診察です。どうしようもない状況には追い込まれていないのですが,良くもない(-_-;)
2010年10月7日(木)  『家の完成』
お隣の2棟の倉庫も完成し,すべての工事が終了しました。請け負っていただき無理難題を聞いていただいたTさん,厳しい予算で何とか辻褄を合わせてただいた棟梁のHさん,一生,感謝し続けることになります。作業していただいた職人さんは丁寧な仕事ぶりで,人の優しさを感じた感無量の完成でした。ほっとした時,キンモクセイの香りで開花に気づきました。一緒に祝ってくれているようです。
今日は,再就職となる娘の最初の勤務日でもあり,特別な日となりました。そんな中,義母の入院があり,新たな悩みです。
2010年10月8日(金)  『感謝』
家が完成したので,何はともあれ,請負主と棟梁にお礼に行きました。こんなに気持ちよくお届け物をしたことは,今までありませんでした。奥さんと二人でお伺いしましたが,帰りの爽やかな気分は格別なものでした。
2010年10月11日(月)  『化学サークル』
大阪で開催された化学の研究会に参加しました。開催校は生活環境のかなり厳しい地域にあるようで,周辺の状況に驚きました。日本の未来を考えると,ここままの理科教育でよいはずがありません。そう確信でき,わざわざ遠いところまで出かけてよかったと思いました。
2010年10月19日(火)  『一周忌』
妹の姑さんの一周忌に出席しました。悲しいことではありますが,懐かしい方々に出会える機会ともなります。美味しい食事を楽しみながら,帰りには仏さんの笑顔を感じました。
2010年10月20日(水)  『巨大電磁石作製』
直径100mmの軟鉄心に30mの太い電線を69周巻きつけた「巨大電磁石」を作りました。実質は300m×690周となり,S-cable結線でないと自作は難しいことと思います。同じ鉄心で作った初代機は不十分な磁力でしたが,ようやく意図通りのものができました。来月の「科学の祭典」用ですが,総質量43kgの持ち込みは大丈夫でしょうか!?
2010年10月22日(金)  『本箱,瀬戸ジャイアンツ』
奥さんの実家からいただいた本箱が,お隣に届きました。とんでもない重さの立派なもので,バブル期の日本を象徴しているようにも見えます。また,友人の娘さんから「瀬戸ジャイアンツ」という立派なブドウも届きました。皮ごと食べる巨大な粒で,見事に美味しいブドウです。いろいろと,ありがたいことです。
2010年10月24日(日)  『御池フェスタ』
市役所前の地下街(ZEST)で開催された「御池フェスタ」に,昨日から出展しました。先日,採集したメダカを用いた実験展示で,模擬授業も行ないました。元勤務先に異動して最初の開発品で,もう20年以上前の懐かしい実験です。東京の科学の祭典で披露したことがきっかけで,TV番組「平成教育委員会」でも取り上げてもらいました。メダカの興味深い性質に気づかされた思い出深いものです。
2010年10月26日(火)  『インフルエンザ』
予約診療に行ったついでにインフルエンザの予防注射をすることができました。病弱な身体だと,そのありがたさが身にしみます。昨年の混乱とは違って,余裕がある対応でした。
2010年10月29日(金)  『盛口襄先生告別式』
盛口襄先生の告別式があり,千葉県館山市へ行きました。私にとって恩師といえる大切な方でした。病状からして長くはないと覚悟しておりましたが,大きな衝撃でした。開式まで,近くの海岸で打ち寄せる波を見ていました。悲しみを通り越し,目の前の景色以外,何も考えられませんでした。平日の遠い地での,静かな告別式でした。
2010年10月30日(土)  『館山暴風雨』
台風14号で暴風雨となっている館山がテレビに映り,驚きました。昨日の穏やかな館山はどこへ行ったのでしょうか。特別な思いで,荒れる館山の中継を見ました。今日は,理科の研究会もありました。
2010年10月31日(日)  『元気回復,石英セル』
リハビリ入院していた義父が退院したので,様子を見に行きました。元気そうで,嬉しくなります。
弟が,分光光度計用の石英セルを作れるようになり,見本をいただきました。完全な平行平面が必要で,これを作れる職人は,わずかしかいないそうです。嬉しいことですが,日本のものづくりの衰退も同時に感じました。
2010年11月4日(木)  『支払終了』
お隣の家のすべての支払いが終了しました。総額でかなりの負担となりましたが,重荷がすーと消えるような不思議な爽やかさを感じました。長らく緊張が続いていたことに,気づかされました。
2010年11月6日(土)  『科学の祭典』
今日と明日の科学の祭典は,ようやく完成した「巨大電磁石」のお披露目です。こういったものは実際に作ってみないと,その実力(磁力の強さ)がわかりません。S-cable結線という独自の簡易法での製作で,その巻き数と電線の太さ,電源との関係など,類例のない特別なものです。しかし,そういった苦労とノウハウは,あまりわかっていただけないようですね。懐かしい多くの方々に再開できたのは何よりでした。
2010年11月12日(金)  『柿全滅』
柿の収穫に,昨日から岐阜の郷へ出かけていました。電話で聞いてはいたのですが,「ない!」といってもよいほどの惨憺たる状況です。今年は例年にない丁寧な剪定を行い,特に期待していただけにショックでした。見かねたお隣さんから箱一杯をプレゼントしていただき,お土産程度は確保できました。害虫の被害ですが,昨年の大豊作で柿の木もお疲れだったようです。ほとんど放置し,収穫だけ期待するというのは身勝手なことではあります。
2010年11月13日(土)  『報恩講』
お寺さんの報恩講ということで,初めて出かけました。なかなか面白いというか,興味深い催しで,今まで参加しなかったのを後悔します。
2010年11月14日(日)  『恩師米寿』
中学校,高等学校時代の恩師お二人の米寿の会がありました。当時の地学部と化学部の部員たちによる催しで,懐かしい時を過ごせました。定年やそれに近い年齢ですが,校歌「赤き血潮‥」が健在なのを感じました。尊敬する藤原秀夫先生は,近々,手術ということです。知りたくないことでした。
2010年11月19日(金)  『診察』
K大学病院で,定期的な予約診察。丁寧な検診で手術を回避してもらっているような感じです。ありがたいことではありますが,先行き不安です。
2010年11月21日(日)  『電磁気の講話』
京都大学のNPO法人の講座で,電磁気の歴史について実験を交えてお話しをしました。「なぜ学ぶのか?」「学ぶ価値があるのか!」ということで考えてきましたが,その思いを少しでも伝える機会となりました。ありがたいことです。遠くは福岡から参加の子どもあり,瞳がキラキラ輝いていました。
2010年11月28日(日)  『地域講演会』
宇治で,実験講座を行ないました。気持ちの良い静かな山あいにあり,参加された人々はとても穏やかです。「ありがたい機会をいただきました。」と頭を下げたくなる,素敵な時間を過ごせました。
2010年11月29日(金)  『レポート送付』
来月の4日は,所属する研究会のレポート締切日。その前日は手術ということもあって,今日で区切りとして,レポートを送付しました。まだまだ訂正箇所も多くて気になる内容ですが,まあ,いいでしょう。未だにレポートに追われる学生のような日々を過ごしています。
2010年12月3日(金)  『手術』
一日入院で,手術を行ないました。昨年に引く続くもので,今後を考えると悩みます。家に帰ってほっとしていると,義弟がお隣の完成祝いをもってきてくれました。ありがたいことです。
2010年12月11日(土)  『お目出度』
娘から妊娠したという報告がありました。どう反応してよいのか,頭の中は混乱状態。とにかく,元気に育ってください。
2010年12月12日(日)  『実験披露』
東京のNARIKAの屋上の実験室で,氷砂糖の結晶作りのプレゼンを行ないました。雑誌原稿の検討会ですが,初めてなので勝手がわかりません。わざわざ東京まで呼んでいただいたので,準備は丁寧に行ないました。耐震補強を機にきれいに改修されたNARIKAの研究室を社長さんが案内してくれました。帰りに御徒町へ向う途中,夕方のアメ横の喧騒を初めて見ることができました。
2010年12月18日(土)  『再会』
久々にJR嵯峨野線に乗って,高等学校時代の化学部の仲間の家に行きました。先日,お母さんがお亡くなりになり,お悔やみということです。高校時代に数回しか会っていないお母さんですが,他にない味のある素敵な方でした。息子である彼の優しさは,このお母さんあってのものです。話していると,当時の化学部の活動が目の前に浮かんでくるようでした。「赤き血潮‥」で沸き立っていた高校時代でした。
2010年12月22日(水)  『プリンタ』
愛用の業務用プリンタが,ガーンという大きな音とともに動かなくなりました。当初から継続課題となっていた別の問題もあり,再度,メーカーに相談しました。結果,「修理できないので販売店経由で引き取り,返金します。」という返事でプッツン!。販売店に持ち込みましたが,交換インクの手持ちも数万円分あり,その場で同じ機種の再購入となりました。怪しい機械,怪しい対応‥いや,身勝手なクレーマーなのか!?
2010年12月24日(金)  『原稿送付』
先日,東京のNARIKAでプレゼンした実験内容の原稿を,メール添付で送付しました。かなり,文字数を削る必要がありそうで,苦労しました。年末も近づき,ほっとしました。
2010年12月29日(水)  『安房科学塾』
千葉県館山市で開催された好例の安房科学塾へ,28,29日と行きました。盛口襄先生亡き後,どのように運営されるのか心配でした。雰囲気はちょっと変わりましたが,いつもの安房塾が健在で,襄先生もお喜びのことでしょう。夕食時,奥さんと息子の満さんを招待し,追悼集会を行ないました。襄先生の大きさ,重さを改めて認識しました。
2010年12月31日(金)  『大雪の大晦日』
大晦日の今朝,今年初の大雪で覆われました。何もかもがお布団に包まれたようで,朝日にキラキラ輝いています。いろんなことのあった一年でした。今日は,こたつの中で静かに新年を迎えようと思います。寒い!