外傷外科手術治療戦略コース  Surgical Strategy and Treatment for Trauma (SSTT)
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外傷外科手術メーリングリスト


日本でも、JATECの普及が始まり、欧米諸国並みの外傷初期診療を行うべく活動が展開されております。日本の多くの医療施設で外傷初期診療に携わる医師は、救急医であろうと思われます。救急医の多くはサブスペシャリティーを有していますが、どの科のサブスペシャリティーであろうとも、標準化された外傷初期診療でPreventable trauma death(防ぎ得る外傷死)を予防することが、JATECの基本理念であります。

 

外傷患者が救急初療室に搬送されてきてからの1時間は患者救命にとって極めて重要な1時間となります。この間に患者の状態を安定化すると同時に必要な外科的処置を速やかに開始する必要があります。

 

ところで皆様の施設では、外傷患者が搬送されてきた場合、どなたが手術をされていますか?当センターのように初療担当医がそのまま手術をしているという、独立型救命救急センターを除いては、日本の多くの施設が、外傷手術は一般外科医、脳外科医、整形外科医が行っているのではないでしょうか。日本には、「外傷外科」という領域が確立されておりませんので、その役割を一般の外科医(胸部外科医、消化器外科、脳外科、整形外科など)が担っているものと思われます。ゆえに、これらの外科医は「外傷外科」に精通しておく必要があります。外傷の手術は、通常の予定手術と異なり、定型的な手術が少なく、その症例ごとに適切な術式を選択する必要があります。現在のところ、それぞれの手術術式や戦略については一定の見解のないものも多く存在します。外傷の手術をされる先生方のなかには、手術の度にいろいろと苦労されていることも多々あろうかと思います。

 

今回、こうした「外傷外科」の領域での外傷外科手術をテーマとしたディスカッションの場としてメーリングリストを立ち上げることといたしました。広く日本全国から、外傷外科に携わっておられる方、若しくは外傷外科診療に興味をお持ちの方にご参加いただき、外傷手術の術式、戦略など幅広くディスカッションしていただければと考えております。多くの皆様にご参加いただき、日本の「外傷外科」という領域確立のため活発なご議論をいただければと思います。

 

ご参加をご希望の方は、「参加登録には、」から登録をお願いいたします。

登録フォームには、ご指名(ふりがな含む)、ご所属、ご専門領域(救急医の方はサブスペシャルティー)、外傷外科に対する思いなどをご記入ください。

 

参加にあたっての注意事項:

1 患者の個人が特定されないよう細心の注意をお願いいたします。

2 個人的な用途や、私的目的にメーリングリストを使用しないでください。必要に応じて、管理者の許可を取ってください。

3 外傷外科手術を軸として、外傷初期診療から災害医療まで幅広い視点でディスカッションをお願いいたします。外傷と関連性が低い内容の議論が続く場合は、必要に応じて、管理者からディスカッションの中止を提案することもあります。

4 その他、公序良俗に反さないメール使用をお願いします。

5 参加資格は、医師および看護師免許をお持ちの方のみです。

6 本MLの内容は、医学的内容を含みますので、外部へ持ち出しを一切禁止します(医療従事者の守秘義務とお考えください)。

6 上記事項を順守いただけない場合は、退会とさせていただく場合があります。

 

メーリングリスト内でのディスカッション内容は、原則的に外傷診療または外傷外科手術の内容に限りますが、手術をなさらない先生でも、外傷手術にご興味、勉強したい方は、ぜひ上記注意事項にご同意いただき、ご参加いただければと思います。多くの先生方のご参加をお待ちしております。

 

 

大阪府立泉州救命救急センター

渡部広明、松岡哲也