僕は暗い闇の中にいた。いつもは虫かごに入れられると「お泊まり」だけど、
今回はももが一緒だった。そして僕はがたんごとん揺れるヘンな乗り物に乗った。
どこに行くかも分からない、ひどく揺れるかごの中で僕は怖かった。
眠れない。こけないように地べたに足を踏ん張った。ちかれた。多分痩せた。
ももは僕を何処に連れて行くんだろう・・・
お留守番の不安はない。だけど、こんなにずっと暗くて揺れるのは始めて。
一晩中のんびり眠る事ができなかった。
朝日が差してきた。だけど「がたんごとん」は続く。
人間の時間でいうと17時間、がたんごとんは続いた。
そして僕は、潮の香りがする街に辿り着いた。
今日は何だか特別な日みたい。
朝からママは、お電話を手に取りメールとかいうのをしてまし。
どこかから「お客さん」が来るみたい。
誰が来るんだろうなあ。わんっ♪
お話い〜っぱい聞かせてあげようかな〜。
それとも無視しちゃおっかな〜。
おっかない人だったら、どうちよ・・・
ママがお迎えに行っちゃった!寂ちいなあ・・・
早く帰って来ないかな〜。わんっ♪