ポートワインの立場

 アンケートを通じてわかったことは、ポルトガルがEU第4位のワイン消費量を誇っているにもかかわらず、この国の若者たちは渡航前私たち   が思っていたほど頻繁にはワインを飲んでいないということだ。アンケート結果ではワインを飲む人は3割にとどまっているし、街中のカフェでは昼間からビールを飲む人の姿が目立った。現地でポートワインに魅せられた私たちは、なぜもっとポートワインの魅力を評価しないのかという大きな疑問が残った。

 この疑問に対してアンケート結果と前期調査より私達が得た回答は、彼らはポートワインの魅力というより、ポートワインのブランドやそれによる利益、副産物をワインの評価の際、重視しているように思われるからで、こういった傾向が労働年齢層にも浸透しているとすれば、近年のワイン生産量、消費量の減少に少なからず起因している可能性がある。しかし未だポルトガルにおいてワインの輸出額が、農産物全体の大半を占めているのは、ポートワイン自体の魅力が世界には高く評価されているからであろう。実際私達が試飲した限りポートワインは独特の風味があり、多種多彩で、魅力的なワインだった。だから、ポルトガル人に限らず、世界のもっと多くの人たちに飲んでもらいたいものだ。このワイン紹介がそのきっかけとして役に立てれば幸いである。

 最後になりましたが、忙しい中アンケートに答えてくださった方々ありがとうございました。



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