初秋南東北点描
初秋南東北点描 32
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腹立たしい佐久。携帯格差

あまりに例幣使街道に時間をとられ、佐久に到着したのは日没後となった。「夜」である。意識して佐久に降り立つのは初めてである。

とにかく駅前に行けばビジネスホテルがあるだろう。ICから駅までやや遠いが迷いはしない。駅前に行けば大きなホテルが健康ランドもかねている。健康ランドか。ここにしようか。バイクを乗り入れるもどこに停めてよいかわからない。車で一杯である。礼儀正しく停めるところを探しているうちに建物の敷地から出てしまわねばらなくなっている。もういちどチャレンジするも失敗。敷地から排除される仕組みになっている。うらめしくホテルを見上げれば「一泊6800円より」とある。高い。バイクに冷たいホテルは人にも冷たかろう。こちらからお断りである。

今、インターネットを見れば、健康ランドに宿泊するのは不可能のもようである。24時間営業していない健康ランドって別の名称にしてほしいものだ。

もうひとつ駅ウラに行くとアーバンな感じのホテルあり、ここもバイクの停めどころがよく分からないし、値段も分からないので、駅の公衆電話にて電話番号を調べて尋ねてみるが、通話中である。何べんかけてもツーツー音なので、もう諦める。もともと気が短い拙者である。

この公衆電話の電話帳で調べると、少し南の「中込」まで行けばホテルがありそうだ。ここでだめなら松本にでも行こう。ここ、佐久平駅前はホテルも店も、鉄道で来た人(新幹線の駅がある!)か、お車の人を相手に商売しているようである。

国道141号を中込に南下する。どのくらい走れば中込かよくわからん。公衆電話がなかなか見つからない。少し前まではコンビニには必ず公衆電話があったものだが、今はコンビニにすら公衆電話がない。寒い。暗い。疲れてきた。ホテルはどこか。この時ばかりは携帯電話を持っていたら楽だろうにと思わずにはおれなかった。

ようやくコンビニの近くの公衆電話を見つけて目当てのホテルに電話する。6300円とここも安くないが、真っ暗な中、野宿の場所も見当つかず、これで休めるとホテルに投宿。バイクにやさしく停めやすいホテルであった。朝飯も別料金ではないし。