初秋南東北点描
初秋南東北点描 26 g
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大内宿

道の両側の店をジグザグに千鳥な足取りで縫い終われば、神社らしきものが突き当たりの山の中腹に待ち構えているという仕組みになっている。歩幅の狭い階段を登れば、あの紀行本に載っているままの家並み景色が見られるではないか。秋晴れの爽やかな風も吹いてくる。ふわぁっとそばをゆでる匂いが、屋根より高いこの木々の間にまで運ばれてきて、腹が激しく呻吟する。