事前指示書の書き方

事前指示書の具体的な手続き方法

1)事前指示書を取り扱っている医療機関・施設に相談する

2)医師・保健師・看護師等から説明を受ける

3)用語や事前指示書の意味が理解できたか、再確認する

4)かかりつけ医、家族、友人などと話し合い、理解してもらう

5)代理人と一緒に、事前指示書を完成させる

6)代理人とともにかかりつけ医のところに行き、署名してもらう

7)事前指示書の保管場所を明確にする

8)かかりつけ医、家族、友人などにコピーを保管してもらう

意識障害、痴呆などのために本人の意思を確認できない場合は、ご家族などが代理して事前指定書を作成します。医療行為は民法上の「準委任行為」です。特定の医療行為をする場合も、しない場合も、本人または代理人の指示に従います。

病気になった場合の事前指示書  

1.  はじめに

私は、病気や怪我のため意思の疎通ができなくなった時に、私の治療をどうして欲しいのかを、この指示書に記載します。私が自分で自分のことを決めることができる間は、この指示書は効力を発揮しません。私がしっかりしていて自分で判断することが可能な限り、この指示書が私の判断にとって代わることはありません。

自分で判断することができなくなったら、この指示書を尊重して、これに従って下さい。緊急の場合には、以下にあげた代理人または「かかりつけ医」に連格して下さい。もし連絡がつかないのでしたら、この指示書に書いた通りにして下さい。この決定に関しては、十分に考え、家族、友人、「かかりつけ医」とも相談しました。このような決定を、私の知らない家族、医師、第三者が勝手に変更しないようお願いします。

ご協力いただいた方々には、心から御礼申し上げます。

日付    年   月   日

フリガナ
名前                     代理署名者               
(楷書でご記入下さい)


2.  代理人およびかかりつけ医

第1代理人 名前                     続柄            

住 所                                       

電話番号(自宅)              電話番号(勤務先)           


第2代理人 名前 
                     続柄            

住 所                                       

電話番号(自宅)              電話番号(勤務先)            

 
かかりつけ医 名前                                  

住 所                                       

電話番号(自宅)              電話番号(勤務先)        
   


3.  個人用医療チャート

この表は、私が自分で物事を決定できなくなり、意志の疎通ができなくなった場合に利用してください。

私の選択は下のそれぞれの欄に記入してあります。

  

病気の治療法の選択

栄養補給の選択

心停止時の処置

  

心身の状態が

心身の状態が

心身の状態が

  

回復可能

回復不可能

回復可能

回復不可能

回復可能

回復不可能

  

緩和ケア
限定治療
外科的治療
集中治療

緩和ケア
限定治療
外科的治療
集中治療

基本栄養
皮下注射
経管栄養

経静脈栄養高カロリー輸液

基本栄養

皮下注射
経管栄養
経静脈栄養高カロリー輸液

CPRなし
CPRあり

CPRなし
CPRあり

選 択

  

 

 

 

 

 

 署 名

 日 付

氏名:

第1代理人:

第2代理人:

かかりつけ医:

日付:

 

この文書は、一年に一回、病気になった時、あるいは健康に変化のあった時に見直して下さい。変更があれば以下に記して下さい。

選 択

 署 名

 日 付
氏名:

第1代理人:

第2代理人:

かかりつけ医:


日付:



4.  指示書で用いられた用語の定義

回復可能障害を残すことなく治癒する状態。

回復不可能永続する障害を残す状態。
注:自分にとって回復可能か不可能かの判断は「5.個人的要望」に詳細に記入します。


緩和ケア
痛みと苦痛をとって下さい。必要がない限り病院に入院させないで下さい。安楽を目的とし、痛みを最小限にする方法として、麻薬(モルヒネなど)を使用して下さい。輸液(点滴)は、安楽を増す範囲(脱水の治療)で最小限度行なってください。レントゲン検査、血液検査、抗生物質投与は安楽を増す目的以外にはしないで下さい。

限定治療(緩和ケア含む)
入院治療をするかどうかは状況に応じて決めて下さい。輸液(点滴)による治療はして下さい。抗生物質は限定して使用して下さい。侵襲的治療(手術など)はしないで下さい。集中治療室ICUでの治療は必要ありません。

外科的治療(限定治療を含む)
手術の必要な病気を診断する目的で、急性期病院へ転院させて下さい。必要なら緊急手術をして下さい。(術中・術後以外は)人工呼吸器を使用しないで下さい。

集中治療(外科的治療を含む)
躊躇しないで、急性期病院に転院させて下さい。必要なら集中治療室ICUで治療して下さい。必要なら人工呼吸器を使用してください。中心静脈ラインを確保して下さい。つまり他の静脈が使えないのなら、太い静脈に入れて輸液(点滴)して下さい。外科的手術、生検、あらゆる生命維持装置を使い、必要な場合臓器移植を行なって下さい。あらゆる努力をして生命を雑持して下さい。

基本栄養
食事を口から食べさせて下さい。問題がないようなら、必要な水分はすべて口から与えて下さい。

経静脈栄養(高カロリー輸液)
中心静脈ラインを確保して下さい。必要な栄養(水分、塩分、炭水化物、アミノ酸および脂肪)を輸液(点滴)で与えてください。

経静脈・皮下注射栄養(低カロリー輸液)
末梢静脈・皮下注射により、安楽を増す範囲で最小限度の輸液(点滴)をしてください。


経管栄養(経静脈栄養を含む)
経管栄養をして下さい。これは大きく分けて、二つのタイプがあります。
1)      経鼻胃チユーブ:プラスチックチユーブを鼻や口から胃の中へ入れます。
2)      胃ろうチューブプラスチックチューブを腹部の皮膚から直接胃の中へ入れます。

CPRなし
心肺蘇生をしないで下さい。

CPRあり
心マッサージ、人工呼吸をして下さい。要すれば、中心静脈ライン、心臓に対する電気ショック(除細動)、気管内チューブ(喉から肺へのチューブ)をお願いします。


5.  個人的要望

私は、以下のような状況になれば、私にとって回復不可能な状態であると考えます。 (このような状態になったらここから先は治療を制限してください、という考え方をお示しください)







 私は、以下のことに関しての希望を述べます。

病理解剖
献体

 

輸血

 

臓器提供
ドナーカード

 

 

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Started on July 20th.1997 and Last modified on