2002年(平成14年)6月22目(土曜目) (1/4)

中高年の元気舞台に実る
 中高年ミュージカル劇団「発起塾」が大阪で旗揚げして二年余り。いまや全国七都市に広がり、選抜チームが七月十九日、ミュージカルの本場、ニューヨークで初公演を開く。親善公演ではない。
 米国人にチケットを売っての一般公演。「日本の中高年が頑張る姿を、世界の人、とりわけ米国の中高年にみてもらいたい」。同塾塾長で、脚本・演出担当の秋山シュン太郎(44)は張り切る。
 ニューヨiク公演は当初、数日問にわたる予定だった。「ブロードウエーの興行組合がうるさくて、ビザが下りない可能性が出てきて」。ライバルと見なされている証拠だ。
 検討の結果、一日に短縮。「入場料も日本での公演の半額程度の十バ(約干二百円)に抑えることで、ようやく問題なく入国できるメドが立ったんです」
 演目は新作のファンタジー。猫が作る郵便会杜が、配達されなかった手紙を追跡調査するため、引退した高齢の社員を米国に派遣する。三度笠をかぶった股旅姿の猫たちや敵対勢力らしき黒服の一派らが舞台狭しと踊り、歌う予定。笑いの中にも、年齢を重ねることの意味や家族の愛情など、秋山がいつも作晶に盛り込んでいるテーマが浮かび上がる構成になるという。
来月NY「次はロンドン」